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“新型大国関係”を巡る米中の攻防

カギを握るメデイロス・アジア上級部長

2014年5月15日(木)

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 2013年4月13日、北京人民大会堂。

 楊潔篪国務委員(外交担当、元外相)は中国を訪問中のジョン・ケリー国務長官と向き合っていた。

 「中国と米国はパートナーシップを構築し新型大国関係を模索することでコンセンサスを得ることができた」

 楊氏がこう持ち出すと、ケリー氏はこう応じた。

 「米国は、パートナーシップを促進し新型大国関係を模索するという中国側の主張を高度に重視している」

 両氏が共に使用した“新型大国関係”の英訳は“the new model of major country relationship”。本連載でもたびたび言及してきた。

 2013年5月27日、北京人民大会堂。

 習近平国家主席は中国を訪問中のトム・ドニロン米大統領補佐官 と会談し、“新型大国関係”を訴えた。この10日後には、米中非公式首脳会談(2013年6月7~8日) が米カリフォルニア州の避暑地サニーランドで開催される。ドニロン氏の訪中は同会談直前の最後の調整としての意味を持っていた。

 国家リーダーである習近平氏自らが会談に臨み、“新型大国関係”(以下記事参照)を巡る問題意識とゴールの共有を求めた。ドニロン氏は米中が“新型大国関係”を築くことに理解を示し、相互の努力を促した。

 翌日の28日、ドニロン氏は范長龍・共産党中央軍事委員会副主席と会談した。「新型大国関係が必要だ」と主張する范氏に対し、ドニロン氏は「新型大国関係を構築する上で、健全かつ安定的で信頼性のある軍事関係を実現することが不可欠だ」と述べた。

 共産党中央で外交を担当する高官は、こうした2013年上半期の状況について、筆者にこう明かした。「サニーランドという夏でも涼しい場所で、非公式のリラックスした環境で、新型大国関係という理念に対してオバマ大統領に理解を示してもらう。両国関係のゴールを共有してもらう。そのための下準備として、オバマ大統領の側近を立て続けに北京に招いたのです」。

 “新型大国関係”という中国側が求める“米中新時代像”を米国サイドに受け入れさせるために中国共産党指導部は、政府間の交渉だけでなく米国社会さらには国際社会に訴え出た。その一例として、2013年4月に駐米大使としてワシントンに赴任した崔天凱氏(直前まで駐日大使を務めた)が同年5月、世界の外交政策関係者、知識人の間で影響力を誇る米フォーリン・アフェアーズ誌のインタビュー(Beijing's Brand Ambassador:A Conversation With Cui Tiankai、2013.5.15)に応じたことが挙げられる。同インタビューの中で、崔氏は

 “新型大国関係”を以下のように定義した。「かつて、一つの大国が急速に発展し、国際的な影響力を持つようになると、その国は既存の大国への対抗馬になるというゼロサムの論理が展開された。この論理がしばしば衝突や戦争を招いた。今日、中国と米国はそのような歴史を繰り返してはならないという一つの決意を共有している。台頭する大国と既存の大国が対立するのではなく、我々は共に歩む道を探求しなければならない」。

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「“新型大国関係”を巡る米中の攻防」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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