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イノベーション難民を救う「バックキャスト思考」のススメ

大きな変革を期待されるリーダー必須の思考法

  • 井坂 智博

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2014年5月20日(火)

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 先日、大阪駅前に新しくオープンした「グランフロント大阪」を訪れた。大きな話題となったこのインテリジェンスなビルは、モノトーンを基調とした、大人も若者も楽しめる商業施設だ。

 仕事柄、私は誰もが使えるという視点でモノづくりがされているかをチェックしており、出先ではよく多目的トイレを確認する習慣がある。2月24日公開の「ユニバーサルトイレにペダル式のごみ箱、これをどう見る?」でも解説したように、車椅子ユーザーも使う多目的トイレであるにもかかわらず、足踏みで開閉するペダルのゴミ箱が置かれていたりする。

 同ビルの多目的トイレも、早速確認してみた。さすがに新しい商業施設だけあって、誰でも使い勝手の良い“やさしい”トイレだった。このトイレの設計チームには、健常者だけでなく、リードユーザーも加わっていたのだろうか。

 ところが、ニコニコしながら多目的トイレから通路に出た瞬間、ちょうど並びの女性用トイレから出てきた女性からどういうわけか、私は睨まれてしまったのである。最初はなぜと首をかしげていたのだが、すぐにその理由が判明した。

グランフロント大阪内の多目的トイレの案内板

 多目的トイレと女性用トイレは、メイン通路から枝で別れた少しうす暗い一番奥に並列で配置されていた。一方、女性トイレと多目的トイレの案内板は、枝で分かれるところに表示されていた。女性からすると、女性トイレに向かう通路に、「なぜ男性が立っているの?」という気持ちになっても不思議ではない。

 う~ん、とても残念。誰にでも使いやすい多目的トイレに感心していたのに、多目的トイレを使用した男性が、女性トイレから出てきた人とかち合ってしまう配置になっているのだ。

自らが実際にトイレを使う前提でプロトタイプを作る

 女性用トイレと多目的トイレをどこに配置するかは、おそらく建物のフロア全体の設計という視点で、とりわけ動線やデッドスペースなどを鑑みながら考えられたに違いない。しかし、実際に使ってみると、このようなバツの悪いかち合わせが発生することがある。

 こうした例は、過去の経験則に基づいて設計が検討されているのではないだろうか。私が設計者なら、ビルが完成した後の“未来”の状態をプロトタイプとして忠実に再現し(ダンボールやガムテープでトイレ周辺の動線を再現する簡易的なもの)、様々なシーンを想定してトイレを利用するであろう様々なユーザーに使ってもらって問題点を検証してみる。こうすれば、見過ごしているもの(今回でいえば、女性トイレと多目的トイレを使う人がかち合うことで不愉快な気持ちになること)が早期に発見でき、それを設計に組み入れることができるのではないだろうか。

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