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CDが売れない穴はライブで埋める

音楽業界、今こそ顧客志向へ転換を

2014年5月26日(月)

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 昨年に続くポール・マッカートニーの来日公演は、彼の体調不良により東京と大阪の4公演すべての中止が発表された。4公演で約17万人を動員する大規模なもの。さらに、ビートルズ来日から48年ぶりに開催予定だった日本武道館公演では、アリーナ席が10万円という価格ながら、予約開始からすぐに売り切れとなるなど話題を呼んだ。

 高額のチケット、あるいは数万人を動員するライブは、今となっては珍しいものではない。市場経済において、貴重なものに高い値段がつくのは当然のこと。とはいえ、ファンがどこまでこの波について行けるのかは疑問だ。

大規模化、チケット価格上昇が続く

 高価なチケットでは気軽にライブへ行けなくなるうえ、数万人規模のライブは、大人数でアーティストとの時間を共感できたという満足感を得られるかもしれない。だが、1人当たりの満足感はどうしても薄くなってしまう。ただ、顧客満足とは裏腹に、スタジアムなどを活用した大規模なコンサートは年々増え続けている。

スタジアム、アリーナでの公演回数推移
出所:コンサートプロモーターズ協会
年間動員人数と総売上高の推移
出所:コンサートプロモーターズ協会

 コンサートプロモーターズ協会が、会員に対して調査して毎年発表している「ライブ市場調査データ」によると、スタジアムやアリーナといった大規模公演は、2003年には国内アーティストが551回、海外アーティストが79回だった。それが、2013年には国内アーティストが1162回で2.1倍、海外アーティストに至ってはが416回と5.2倍に膨れ上がっている。

 コンサートプロモーターズ協会の担当者によると、「ここ数年、スタジアムでのライブが増えつつある。そのため、これまで同じ括りで集計していたが、昨年からスタジアムとアリーナを別々に集計するように変えた」というほど。

 公演全体における年間の動員数は2003年で1802万人が3886万人に2.1倍。総売上額は同942億円が2.4倍の2318億円に伸びている。動員数以上に総売上額が伸びていることからも、チケットの価格上昇がうかがえる。

コメント6件コメント/レビュー

少数のコアなファンが高い金額を投じることで何とかもたせる。これは音楽だけでなくアニメ、中でも深夜に放送されるいわゆるオタク向けアニメでもほとんど同じ傾向を見せています。アニメの場合は映像ソフト購入の特典で出演声優が登場するイベントに参加できるというのが主流で、もっぱら声優ファンの「財力」頼みになっているわけですが。結局のところリスクを低く抑え確実に回収するには、音楽もアニメもコア層に頼るしかないのが現状で、それゆえにファン層拡大には逆行しかねないジレンマがあるのですが、それを解消しようにも予算も体力も足りないのが実情とみるべきでは?(2014/05/26)

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「CDが売れない穴はライブで埋める」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日本経済新聞 記者

2002年関西大学卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から日経ビジネス香港支局長としてアジア全体をカバー。2017年4月から、日本経済新聞 編集局証券部記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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少数のコアなファンが高い金額を投じることで何とかもたせる。これは音楽だけでなくアニメ、中でも深夜に放送されるいわゆるオタク向けアニメでもほとんど同じ傾向を見せています。アニメの場合は映像ソフト購入の特典で出演声優が登場するイベントに参加できるというのが主流で、もっぱら声優ファンの「財力」頼みになっているわけですが。結局のところリスクを低く抑え確実に回収するには、音楽もアニメもコア層に頼るしかないのが現状で、それゆえにファン層拡大には逆行しかねないジレンマがあるのですが、それを解消しようにも予算も体力も足りないのが実情とみるべきでは?(2014/05/26)

抽選などの手間がかかるのである程度の手数料を加えるのは仕方ないとは思います。ただ、「良い席を確保したい」というだけのことであれば、席によってもっと細かく値段を変え、切符自体は完全に早い者勝ちで売る、ということでも良いように思います。■思うに、ファンクラブによる先行販売は、単に良い席を確実に確保するだけの仕掛けではなくて、固定ファンの忠誠心を維持したりファンであることの気分を盛り上げたりする仕組みなのかもしれません。■大物は別として、余り知られていない歌手などにとっては、演奏会でもCDでも、固定客の比率が大きいでしょうから、なおさらこういう仕組みが必要になってくるのではないでしょうか。(2014/05/26)

コンサートやライヴのチケットが取れなかった時、ネットオークションで2~3割増しのお金を払って行ったことが何度かあります。それくらい音楽を聴きに行くのにお金を払うことに抵抗がありません。そんな私でも特別販売利用料のような手数料は常々不満です。オークションで元々のチケット代以上のお金を払うのは、自分の選択ですが、その手の手数料は弱みに付け込まれてい無理やり支払わさせられているような、そんな感じです。もちろんそれも自分の選択なのですが、何かが心理的に違います。行きたいコンサートなので仕方なく払っています。(2014/05/26)

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野口 悠紀雄 早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問