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エネルギー政策を巡る不都合な真実

安倍政権は本当に電力市場を変えられるか

2014年5月28日(水)

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今年4月下旬から5月上旬にかけて欧州を歴訪した際に、最終訪問地のベルギー・ブリュッセルで記者会見に臨む安倍晋三首相(写真:AP/アフロ)

 ウクライナを巡る欧米諸国とロシアの緊張関係が続いている。今回の騒動は、私にとっては国家のエネルギー政策を考察する大きなきっかけとなった。

 国や地域がそのエネルギー調達の構造を改革することが、いかに難しいか。そして、それを阻む独占企業の力がいかに強いか。その現実を今日の欧州連合(EU)とロシアの関係に見ることができる。

 EU諸国がエネルギー資源の多くをロシアに依存していることは周知の事実であり、その危うさはかなり前から指摘されていた。英エコノミスト誌が「EUがロシアガスに対する依存リスクを遅ればせながら認識し始めた」という記事を書いたのは2007年のことだ。その後7年間、この構造が劇的に変わることはなかった。

 なぜ変わらなかったのか。いや、変えられなかったのである。エネルギー資源を独占する国営企業に依存し、新規参入を促す競争環境の構築は今も実現されていない。

翻って日本のエネルギー政策は

 翻って日本のエネルギー政策はどうだろう。この国のエネルギーに関する課題は明らかで、それは多くの中小企業や個人が、経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国中2番目に高い電気料金を強いられているという点にある。OECD加盟国平均に比べて電力費用は4割も高い。

 この問題については、「日本には独自のエネルギー資源がないから」「島国なので、エネルギー輸送コストが他国よりも割高になる」といった説明がしばしばなされる。しかし、騙されてはいけない。独自の資源を持たなくとも、日本より低廉な電気料金を提供している国は無数にある。割高な電気料金の原因のすべてを輸送コストのせいにするのは非常に苦しいだろう。

 その原因は本質的にはEUと同じである。すなわち、一部の大企業が電力市場を独占してきたことによるものだ。それが国営でなくとも、企業の独占は市場に非効率をもたらす。

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「エネルギー政策を巡る不都合な真実」の著者

エモット

エモット(びる・えもっと)

英エコノミスト誌・元編集長

1956年生まれ。英エコノミスト誌の元編集長。東京支局長を経験した知日派。最近ではドキュメンタリー映画の製作なども手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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