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角川ドワンゴ統合の正しい解釈、川上会長の頭の中

2014年6月2日(月)

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 世間を驚かせたKADOKAWAとドワンゴの経営統合。「日の丸連合でグーグルなどIT列強に対抗」「クール・ジャパンを推進」と評する向きが多いが、その解釈に違和感を覚えた。確かにそう言えないこともないが、ドワンゴの川上量生会長を取材してきた身としては、「対抗」「推進」といったいかにも官僚が考えそうな文言と、川上会長のキャラクターとのずれを感じざるを得なかったのだ。そして5月末、川上会長と話す機会があり、違和感の理由がはっきりとした。

 5月14日午後、東京・銀座の歌舞伎座タワーに入居するドワンゴ本社。KADOKAWAと10月に経営統合する旨が川上会長から伝えられると、居並ぶ社員から「あぁ…」とため息がこぼれた。といっても、経営統合自体への落胆ではない。持ち株会社の社名が単に2社の名前をつなげた「KADOKAWA・DWANGO」になることに対してだ。

 川上会長はネット上で「kawango(カワンゴ)」の愛称で知られている。社員の多くは報道を受けて、新社名が「KADOKAWANGO(カドカワンゴ)」になるといったひねりを期待していたという。自分の会社が他社と合併する一大事であっても、不安を覚えるどころか「面白さ」を追求する。ドワンゴとは、そんな企業風土の会社である。

 5月末の某日、同じくドワンゴ本社。見晴らしのよい会議室にいつものように現れた川上会長からは、新会社の代表取締役会長として約4000人の大所帯を率いる気負いのようなものは感じられなかった。当たり前だが、川上会長はkawangoのままだった。

ドワンゴの川上量生会長

 筆者が感じていた違和感は、このドワンゴらしさ、川上会長らしさと、統合にまつわる堅苦しい、もっともらしい理由とのギャップに起因している。メディアは「グーグルなどに対抗」「クール・ジャパンを推進」と報じ、川上会長にしても「企業経営者として世界を目指すために統合を決断した」と捉え、そのイメージが拡散していった。

 そうなるほど、筆者の脳裏には「川上会長って、そんな人だっけ?」と、曰く言葉にし難いモヤモヤしたものが浮かんだのだが、この日、川上会長はのっけから「らしさ」を全開にしてくれ、どこか、ほっとしたのである。

経営者としての欲望や野望がない川上会長

 この日は小誌編集長インタビューのお供で取材に同行していた。その冒頭、川上会長は編集長の問いかけに、こう返した。

 「世間的に一般的に思われているような大きな絵はあんまりないんですけれど(笑)。僕ってやっぱりサラリーマン気質なんですよね。何かグーグルを超える企業を作ろうとか、そういう気にはなれない。そういうのを自分に問い掛けてみても、まったくやる気が出ない」

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「角川ドワンゴ統合の正しい解釈、川上会長の頭の中」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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