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バーバリーなき後も欧米ブランドに頼る三陽商会

だから日本は「世界ブランド」を作れない

2014年6月3日(火)

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 三陽商会が英高級ブランド「バーバリー」とのライセンス契約を終えると発表した。2015年春夏商品を最後に、三陽商会はバーバリーブランドの生産、販売を終了する。派生ブランドである「バーバリー・ブラックレーベル」「バーバリー・ブルーレーベル」については2015年7月以降、バーバリーの名前を取り去って展開するという。

 5月19日、三陽商会が夕方に開催した会見では、バーバリーなき後の事業計画を同社の幹部が説明した。「脱バーバリー」後の同社の戦略に対する懸念は、日経ビジネス本誌6月2日号の時事深層にまとめている(「三陽商会『脱バーバリー』に暗雲」)。

英バーバリーは三陽商会とのライセンス契約終了後、直営店による事業拡大を進める。百貨店内や路面店に直営店を新たに設ける予定だという(撮影:山本 琢磨)

 三陽商会とバーバリーのライセンス契約が終了するだろうということは、アパレル業界では数年前から話題になっていた。日経ビジネスオンラインのコラム「『糸へん』小耳早耳」でも著者の南充浩氏が「5年前から見えていた、三陽商会とバーバリーのライセンス契約終了」としてまとめている。

 三陽商会とバーバリーのライセンス契約終了は既定路線として、あとはその事実を三陽商会がいつ発表し、バーバリーなき後の経営戦略をどう立てるかが焦点となっていた。

 実際、ライセンス契約の終了を明かした会見で、三陽商会は2018年までの中期5カ年計画を発表している。バーバリーなき後、どのように会社を建て直すのかについては、アパレル業界に携わる多くの人が興味を持っていた。

 「今後は、マッキントッシュとポール・スチュアート、エポカを旗艦事業と位置づけて売り上げを拡大していく」

 会見の場で、三陽商会の岩田功常務は「脱バーバリー」後の戦略をこう示した。 

 バーバリーの販売が完全になくなる2016年12月期、三陽商会の売上高は2013年12月期と比べて約2割減少する。それを2018年12月期までには2013年12月期とほぼ同水準まで回復させる。その主力を、英ブランド「マッキントッシュ」と米ブランド「ポール・スチュアート」、そして三陽商会のオリジナルブランドである「エポカ」に託すというのだ。

 3つのブランドのうち、前の2つはバーバリーと同じライセンス契約のブランドである。つまり三陽商会は、バーバリーとのライセンス契約終了で発生した穴を、別のライセンス契約したブランドによって埋めようとしているのだ。

 同社の中期計画を聞き、正直、とてもがっかりした。結局、日本のアパレルメーカーはブランドを独自で生み出す力がなく、欧米ブランドに頼らなくてはならないのか。そう感じたからだ。

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「バーバリーなき後も欧米ブランドに頼る三陽商会」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネスクロスメディア編集長

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・運輸業界や小売業界などを担当。2017年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師