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「宇宙ガチンコレース」に挑む日本の起業家

コストが下落し、世界でビジネスチャンスが急拡大

2014年6月5日(木)

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 東京都渋谷区。恵比寿駅にほど近い小さな雑居ビルの1室に、宇宙を目指す若き起業家がいる。「誰でも宇宙でビジネスをできる時代がやってきた」。ispaceの代表、袴田武史氏(34歳)はこう言って、目を輝かせた。お世辞にも広いとは言えないその部屋に本社を構えるispaceは現在、月面探査ロボットの開発を進めている。

 2015年末までに無人探査ロボットを月面に着陸させ、最初に500mを走行させたチームが賞金2000万ドルを獲得できる――。

 月を舞台にしたこんな「ガチンコレース」を米IT(情報技術)大手のグーグルが開催している。同レースには世界10カ国以上から18チームが参戦中で、ispaceを運営母体とするプロジェクトチーム「HAKUTO(ハクト)」は日本で唯一の参加チームだ。ほかのチームが大型ロボットを開発する中、ハクトは2つの大きな車輪が付いた小型二輪駆動ロボットを開発。搭載したカメラの映像を見ながら地球から遠隔操作し、月面をコロコロと走らせる計画だ。昨年9月に静岡県の中田島砂丘で公開実験を実施した際に、メディアで大きく取り上げられたため、ご存じの読者の方もいるもしれない。2015年末まで2年を切る中、現在の進捗状況はどうなっているのか。

 「優勝する自信はあります」。袴田氏は大きく胸を張ってこう言い切った。月面に近い環境の砂丘で走行実験を繰り返しており、技術面での心配はさほどないという。ほかのチームの打ち上げ機に相乗りして、ロボットを月に着陸させる計画で、すでにパートナーも決まっているという。打ち上げ日も2015年10月に決まるなど、準備は着々と進んでいる。

 当初予定から変わったのは投入するロボットの形状だ。二輪駆動の探査ロボットに加えて、四輪駆動の探査ロボットの開発も同時並行で進めている。「二輪と四輪のロボットをケーブルでつなぎ、2台を月面で走らせたい」(袴田氏)。

開発中の四輪探査ロボットと二輪探査ロボット。電力供給や通信機能を持つケーブルで2台をつなぐ

 機動性の高い二輪駆動ロボットだが、昨年の公開実験では砂の多い場所で空転してしまったり、通信障害で止まってしまったりするハプニングがあった。これに対して四輪駆動ロボットは、走破性や通信、発電能力などに優れている。今年10月までに30億円の資金調達ができれば、「四輪×二輪」の探査ロボットで月面レースに参戦するという。

 二輪駆動ロボットから四輪×二輪の組み合わせに変えたのは、ハクトの最終ゴールが決してレースの優勝ではないからだ。

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「「宇宙ガチンコレース」に挑む日本の起業家」の著者

齊藤 美保

齊藤 美保(さいとう・みほ)

日経ビジネス記者

2011年中央大学法学部卒業。同年、日本経済新聞社に入社。産業部にて電機、IT、自動車業界を担当した後に、2014年3月から日経ビジネス編集部に出向。精密業界を中心に製造業全般を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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