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三菱東京UFJ銀、マイナス0.03%からの奮起

2014年6月4日(水)

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 株価上昇と景気回復という追い風を受けるメガバンクの収益改善にブレーキがかかる。前期に相次いで最高益となった各グループは2015年3月期に揃って減益を見込む。中でも、国内の運用利回りが初めてマイナスに転落した三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は危機感を募らせる。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)傘下の三菱東京UFJ銀行は前2014年3月期決算で、国内の運用利回り(総資金利ざや)がマイナス0.03%と初めてゼロを割り込んだ。総資金利ざやは融資や国債で稼ぐ資金運用利回りから資金調達コストを差し引いた値で、プラスなら収益を出している。メガバンク同士を比較してみると、みずほ銀行はゼロ、三井住友銀行は0.44%だった。

 預金を集めて融資に回すのが銀行業本来のビジネスモデル。三菱UFJ銀の場合、総資金利ざやがマイナスに陥ったことで、いくら預金を集めても国内で融資、運用している限り利益が出なくなったことを示している。

 背景のひとつに日銀の異次元緩和があることは想像に難くない。確かに日銀がマネーを潤沢に供給していることで全国的に貸し出し自体は伸びている。全国銀行協会のまとめによると、全国の銀行貸し出しは32カ月連続で前年同月比プラスを維持している。

 しかしメガバンクから地方銀行、信用金庫まで貸し出しの競争環境は厳しい。限られた融資先(企業)を獲得しようと複数の金融機関が競っている様子が浮き彫りになる。

 実際、三菱UFJ銀では資金運用利回りが0.70%と、みずほ(0.74%)、三井住友(1.30%)に比べて低い。大企業向けの貸出利ざやは前の期から横ばいで、貸出金利の相対的に高い中堅・中小企業向け融資や株式、債券の運用方針で資金運用利回りに差が出たと見られる。

 戦略が横並びと思われがちなメガバンクの間でも微妙な温度差が感じられる。三菱UFJ銀も「業務の多角化で役務収益などのコストもかさんでいるため、総資金利ざやの低下は一概に比較できない」という。実際、国内事業は投資信託の販売手数料などで十分な採算を維持している。

 それでも金融緩和で3メガ銀の国債保有高は29兆円減ったが、融資の増加は3兆円に過ぎない。金融緩和が長期化する中、新たな収益源の確立が急務になる。

 それでは三菱UFJ銀はどこに商機を見出そうとしているのか。答えの一つが海外で収益を多様化する道筋だ。国内と海外をバランスよく成長させる二正面作戦と言える。

 三菱UFJ銀は業務粗利益(単体ベース、1兆9515億円)のうち4割を国際部門(国内の外貨建て諸取引を含む)が占める。これが連結ベースになると100%出資している米ユニオンバンクのほか、傘下の米モルガン・スタンレーの収益が加わる。グループの連結純利益への貢献はユニオンバンクが575億円、モルガン・スタンレーは883億円に達する。今期からはタイ5位のアユタヤ銀行も数百億円規模で寄与する。

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「三菱東京UFJ銀、マイナス0.03%からの奮起」の著者

清水 崇史

清水 崇史(しみず・たかし)

日経ビジネス記者

98年早稲田大学大学院修了、通信社を経て日本経済新聞社に入社。証券部で機械・プラント、海運・空運などを中心に取材。2013年4月から日経BP社に出向。総合商社、金融マーケットを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士