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病気でなくとも「休養」

FIREされるためにHIREされる監督たち

2014年6月13日(金)

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 辞任、勇退、解任、更迭…。プロ野球の監督が辞める時の表現は様々だ。シーズン中に指揮官の座から降りる時は「休養」と報道されることが多い。

 6月4日の試合後に発表された西武監督・伊原春樹の退陣は極めて日本的な、この休養ということで処理された。暗い出来事をソフトな言葉でくるんでも、「クビ」であることに変わりはない。

 ペナントレースは144試合。4日時点で西武は53試合を消化しただけ。まだ、ひと山もふた山もあるのに、なぜこの時点で伊原が休み、コーチの田辺徳雄が監督代行になったのか。

 実は早い時期から、伊原は「やってられない」という気持ちになっていたらしい。

 新監督を迎える時の球団は、補強などで最大限の協力を約束する。だが、球団にも台所事情がある。主力選手の故障もあって、伊原は思うように采配を振るえなかった。気性が激しい伊原は選手にもきつく当たり、チームの低迷は続いた。伊原退陣はもはや時間の問題だった。

 4日のセパ交流戦では、日本ハム・大谷翔平が投打二刀流で活躍し、阪神・藤浪晋太郎も久しぶりに快投した。報道のスペースはこの若いヒーローの活躍に大きく割かれ、伊原辞任の暗いニュースの扱いは小さくなるに違いないと見られた。発表のタイミングとしてはここしかない。西武の狙いはピタリとは言えなかったが、試合がない日に発表するよりも、はるかに「穏便」に扱われた。

 穏便狙いには前例があった。2003年4月23日のオリックス監督・石毛宏典の退陣である。

 この日に大谷、藤浪が活躍するような大きなニュースがあったわけではない。特筆されるのは、チームにとって重大な事柄が当時の本拠地の神戸ではなく、遠征地の札幌で、しかも試合後の深夜に発表されたことだった。7勝12敗1分けの最下位ながら、まだ20試合を終えたばかりだ。

 石毛と球団の関係は切迫していたが、このタイミングでの発表は締め切り時間に迫られた報道陣の余裕のなさを利用したとしか思えない。近年、プロ野球各球団の広報体制は強化され、様々な情報が提供されるようになった。その一方で、都合の悪いニュースを隠すか、小さく扱われるようにする「狭報体制」も強化された。残念なことである。

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「病気でなくとも「休養」」の著者

浜田 昭八

浜田 昭八(はまだ・しょうはち)

スポーツライター

アマからプロまで野球一筋半世紀という超ベテランのスポーツライター。現場取材にこだわり続けて、今日も記者席から白球を追う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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