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中ロガス契約の背後にある2つの不安

蜜月は本当か?

2014年6月12日(木)

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 6月6日、ノルマンディー上陸作戦70周年記念式典に出席するためフランスを訪れたロシアのプーチン大統領と米国のオバマ大統領が15分間、非公式に会談した。ウクライナ危機が勃発し、米ロ関係が悪化して以来、初めての面会となった。

 同日、プーチン大統領とウクライナのポロシェンコ次期大統領が会談し、政治的解決を図るため対話をすること、ウクライナ南東部で起きている戦闘を停止させるべく連携していくこと、ロシアからの戦闘員や武器の流入を防ぐため、国境閉鎖について協力すること、などで合意した。

 ロシアとウクライナが緊張緩和、協力体制の確立に向け一歩踏み出したのを受けて、オバマ政権は「ウクライナ危機が沈静化するかどうかはロシア次第だ」(ローズ大統領副補佐官)とプーチン大統領にプレッシャーをかけた。その一方で、「ロシアがこの機会にキエフの新しい政府を承認し、協力することができれば、緊張緩和への扉が開けるかもしれないとオバマ大統領は示唆した」(同)ともいう。

 「この状況をどうご覧になりますか?」。オバマ・プーチン会談の翌日、筆者は中国共産党中央で外交を担当する幹部に単刀直入に尋ねた。

 「この状況、とは?」。同幹部は質問の意味をチェックしてくる。

 「プーチン大統領とポロシェンコ次期大統領が会談し、緊張緩和に向けて協力する姿勢を示したこと。そして、この動きをポジティブに受け取ったオバマ大統領がプーチン大統領と会談を持ったことです」。筆者はこう説明しなおした。

 「基本的に歓迎しますよ」。同幹部は平坦な口調で答えた。

 「その理由は?」

 「我々もプーチン大統領がクリミアを編入しようとし、その結果、欧米諸国との関係を悪化させたことはまずかったと思っている。冷戦時代ではないのだ。中国はヨーロッパとも、アメリカとも、ロシアとも、そして大国間政治に怯えている中小級国家ともバランスよく、上手に付き合わなければならない。ウクライナも含めてだ」

 想定外の回答ではなかったが、筆者はあえてつっこんだ。「しかし、ロシアがクリミアを編入したことに中国政府は反対しませんでしたよね?」

 同幹部は筆者がこう聞いてくるのを予想していたかのように答え始めた。「日本の安倍首相の対ロシア姿勢も欧米諸国とはだいぶ異なるではないか。制裁と対話を同時に訴えている。日ロの間には、欧米諸国とロシアとは異なる事情が存在するからだ。中ロも一緒。独自の事情には独自のやり方で対応しなければならない」

 筆者の知る限り、中国では政府・民間を問わず、ウラジーミル・プーチンという男に対して、本能的な憧れを抱く人間が少なくない。

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「中ロガス契約の背後にある2つの不安」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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