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第1回 皇帝亡きあとの帝国

ジョブズの亡霊と比べられるティム・クックCEO

2014年6月18日(水)

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 スティーブ・ジョブズが亡くなってから、2年半が過ぎた。その間アップルは、iPadやiPhoneの新製品を出し、好調な売上を誇っているものの、「世界一のイノベーター」というアップルに対する大きな期待に応えられる画期的な製品を出せていない。アップルは、「偉大な企業」ではなく、単なる「良い企業」になっていくのだろうか――。元ウォール・ストリート・ジャーナルのアップル担当記者であり、スティーブ・ジョブズの肝臓移植やiPadのスクープなどで著名なケイン岩谷ゆかり氏が、著書『沈みゆく帝国』を機に、アップルの今をひも解く。

 2011年10月のある晴れた朝、アップルの世界は動きを止めた。前CEO(最高経営責任者)、スティーブ・ジョブズの永逝を悼むため、米国カリフォルニア州クパチーノにあるアップル本社の中庭に何千人もの社員が集まっていた。

 ジョブズは何年も前から膵臓がんと闘ってきており、その彼が2週間前に亡くなったこと自体、彼とともに働き、ここしばらく、彼の体調がいかに悪くなっていたのかを知る人々にとって驚くようなことではなかったと言える。だが、多くの社員にとって、彼の死はとても悲しく、信じられないことだった。

 ジョブズがみずから選んだ後継者、ティム・クックが厳粛な面持ちで登場すると、集まった社員から拍手がわき起こる。ごま塩頭に50歳という年齢が感じられるが、自転車とロッククライミングが趣味で毎朝運動を欠かさないクックは、引き締まった体ではつらつとしている。ジョブズがどんどんやつれていくのを目の当たりにした人々にとって、クックが力強く、自信に満ちた様子で会場に手を振る姿は安心をもたらしてくれるものだった。

 だが、建物の壁にかけられた巨大な写真でにこやかな笑顔を見せるジョブズに囲まれていると、喪ったものの大きさを改めて感じずにはいられないし、これからの道行きが苦しく、難しいものであろうとも思わずにいられない。今後は、カリスマ的リーダーなしで進んでいかなければならないのだ。

そこらじゅうにいる天才ジョブズの亡霊

 登壇したクックは、ジョブズが残した最後のアドバイスを紹介した――「僕ならどうするかと考えず、ただ、正しいことをしろ」である。

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「第1回 皇帝亡きあとの帝国」の著者

岩谷ゆかり

岩谷ゆかり(けいん・いわたに・ゆかり)

ジャーナリスト

東京生まれ。ジョージタウン大学外交学部卒業。2006年にウォール・ストリート・ジャーナルへ転職し、東京特派員を経てサンフランシスコでアップル担当として活躍。ジョブズの肝臓移植など数々のスクープで有名。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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