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逆風やまぬ、うなぎ業界

絶滅危惧種認定の衝撃

2014年6月18日(水)

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 今夏の土用の丑の日は7月29日。うなぎの需要のピークを翌月に控え、うなぎ業界に衝撃が走った。6月12日、世界の科学者で組織する国際自然保護連合(IUCN、スイス)が、絶滅の恐れがある野生動物を指定する「レッドリスト」にニホンウナギを加えたからだ。

「うなぎが食卓に上がらなくなる?」。6月12日、ニホンウナギが絶滅危惧種に加えられたことで、消費者、生産者双方に波紋が広がった(写真はイメージ)

 「ニホンウナギがワシントン条約の規制対象になることを一番恐れている」

 日本養鰻漁業協同組合連合会の白石嘉男会長はこう話す。2013年2月、既に環境省がニホンウナギを絶命危惧種に指定しており、白石会長はその頃から危機感を持ち始めたという。

稚魚が輸入規制されれば死活問題に

 IUCNのレッドリストには法的拘束力はなく、うなぎが禁漁になるなどただちに業界に大きな影響が及ぶものではない。だが、ワシントン条約はこのレッドリストを保護対象の野生動物を決める際に参考としており、今後、ニホンウナギが規制の対象になる可能性がある。

 ワシントン条約では絶滅の可能性がある野生動植物を保護するため、対象となる動植物の輸出入を規制している。ワシントン条約と聞けば、アフリカゾウの取引を想起する読者も多いだろう。高値で取引される象牙目当てに乱獲が続いたため、1989年にワシントン条約でアフリカゾウの国際取引を禁止した。

 国産うなぎは99%以上が養殖だ。明治時代から100年以上の歴史があり技術も確立しているが、卵を孵化させて成魚まで育てる完全養殖はまだ量産化されていない。そのため、シラスウナギと呼ぶ、ニホンウナギの天然の稚魚を6カ月から1年半、育てて出荷するのだ。

 このシラスウナギは近年、日本近海での漁獲高が減少し、半数以上が中国や台湾など海外からの輸入に頼っている。シラスウナギが海外からの輸入であっても、日本国内で養殖すれば「国産」をうたえる。もはやシラスウナギの輸入は国産うなぎにとって不可欠になっている。そのため、ワシントン条約でニホンウナギの取引が規制されれば、シラスウナギを輸入できなくなり、養殖業者に打撃となる可能性がある。

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「逆風やまぬ、うなぎ業界」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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