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肝いり商品を最初にどこで売るか

ヤマハ発がタイを選んだ理由

2014年6月20日(金)

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昨年秋に東京モーターショーで展示した3輪車「トリシティ」

 先日、「日経ビジネス」の編集部に試乗会の案内が届いた。ヤマハ発動機が今夏に発売する3輪車「TRICITY(トリシティ)」の試乗会だ。昨年秋の東京モーターショーや他の自動車関連の展示会などでコンセプトモデルだけは公開されてきたが、実際に走ることができる量産モデルは7月初旬にようやくお披露目となる。

 ただ、これはあくまで日本の話だ。詳しくは日経ビジネス6月9日号の「企業研究 ヤマハ発動機」をご覧頂きたいが、この3輪車はタイでは既に販売、公道を走っている。3月末のバンコクモーターショーで発表し、4月早々に売り出したからだ。政情不安のさなかではあるものの、タイの主要5都市で試乗イベントを既に終えた。

 「トリシティの一番国はタイ」。ヤマハ発の関係者からそう聞いた今年初め、記者は驚きを隠せなかった。「一番国」とは最初に売る国という意味。トリシティのような3輪車はヤマハ発が初めて量産する乗り物だ。同社にとって肝いりの新商品であり、技術的にも従来にない構造を採用している。

 自動車業界に限らず、これまで記者が取材してきたこの手の新商品は、土壇場まで調整がしやすいお膝元の日本で売り出すのが王道だった。もしくは、先進的なイメージを打ち出すために欧米で最初に発売していた。「グローバルモデル」と呼ばれる製品でも、アジアに展開するのは日本や欧米の後だ。ヤマハ発も大型2輪車の主力製品は大抵、欧州から売ってきた。

 だから、トリシティに関しても「きっと欧州から売るのだろう」と記者は予想していた。ヤマハ発の製品とは価格帯やサイズは異なるものの、欧州では既に伊ピアッジオが3輪車を販売している。消費者側に3輪車を受け入れる素地もあるし、市場規模や販売台数の予測も立てやすいはずだ。大コケのリスクを回避するには欧州が最適な市場に見えた。

 しかし、ヤマハ発は政情不安のタイを選んだ。価格8万バーツ(約24万円)はタイのお客さんから見れば、決して安くない価格帯だ。そもそもタイでは2輪車はそこかしこで走っているが、3輪車と言えば「トゥクトゥク」だ。トリシティのような乗り物はない。何故、この国を一番国に選んだのか。腹に落ちなかった。タイを訪ねるまでは――。

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「肝いり商品を最初にどこで売るか」の著者

佐藤 浩実

佐藤 浩実(さとう・ひろみ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社で電機、機械、自動車を6年間取材。13年4月に日経ビジネスへ。引き続き製造業を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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