• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「人口1億人」の実現に不可欠なこと

改めて考える人口問題(4)

2014年6月25日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 経済財政諮問会議は「選択する未来委員会」を立ち上げて、長期的な経済社会の在り方を検討してきたが、本年5月にその中間とりまとめが発表された。その内容についてはいろいろ議論はあるだろうが、第一線の専門家が集まってその意見を集約しただけあって、興味深い問題がたくさん含まれていることは間違いない。また、この報告に添付されている参考図表も、考えさせられるものがたくさんあって勉強になる。私は、「日本経済論」の授業で、この2つの資料を使って、これからの日本の経済社会の長期的な行方を考える3コマの授業を行ったほどだ。

 さてこの中間とりまとめで注目されたのが「人口規模を1億人に維持することを目指す」という目標が提案されたことだ。今回はこの人口1億人目標について考えてみたい。

人口1億人目標の意義

 最初に、今回の中間とりまとめの位置づけを整理しておこう。中間とりまとめを行った「選択する未来委員会」は、経済財政諮問会議の下に設けられた民間有識者からなる委員会である。したがって、その提言がそのまま政府の方針となるわけではない。経済財政諮問会議では、この提言を受けて、6月中にもいわゆる「骨太方針(正式には経済財政運営と改革の基本方針2014)」を決定する。その骨太方針は、通常はそのまま閣議決定され、その段階で政府としての正式の決定となる。本年の骨太方針は、本稿執筆時点ではまだ未決定だが、素案は公表されているのでおおよその見当はつく。

 さて、人口1億人目標を具体的に見よう。今回の報告では「国民の希望どおりに子どもを産み育てることができる環境をつくることによって、人口が50年後においても1億人程度の規模を有し、将来的に安定した人口構造を保持する国であり続けることを目指していく」と述べられている。

 この人口1億人目標が大いに注目されたのは、これまで日本では、出生率や人口規模についての具体的な目標が存在しなかったからだ。その意味で、1億人という目標を明示することは画期的なことだ。

 なお、同報告では、人口規模と出生率の関係について、次のように述べている。「仮に、2030年までに合計特殊出生率が人口置換水準(人口を一定に保つことができる出生率)である2.07まで急速に回復し、それ以降同水準を維持したとしても、50年後には人口は1億600万人まで減少し、人口減少が収まるまでには今から約80年の期間を要することになる」、つまり、「1億人程度の人口規模を維持する」という目標を掲げることは、「2030年までに出生率を2.07まで引き上げる」という目標を掲げたのと同じことである。

コメント15件コメント/レビュー

偶然にもPC Onlineの松浦さんが良いコラムを書いている。ご一読を。http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20140624/1134863/?f=col国が他国より良いサービスを提供しないと良い人材(或いは財産)が海外から来るどころか逆に流出してしまうと言う話。出生率も大事だが人口流出まで考えて無かった。日本に必要な会社、金持ち、優秀な人材がほっとけば海外に流出する可能性も論じなければならない。人口の大部分は普通の人だったとしても会社が海外に本社を移したり税金が高くて金持ちが海外に移住したり、よりより環境を求めて優秀な人材が大挙して出て行ってしまえば将来は無い。どんなに日本が好きであっても自分を生かせない、伸ばせないツマラナイ国では移民するのもやむ無しと思うだろう。そんな国に優秀な移民が来るだろうか?来るわけがない。人口1億人維持できても発展性も特徴も無い、観光は少し面白いだけの普通の国以下になるだろう。そうなったらギリシャになる日も遠くない。(2014/06/25)

「小峰隆夫の日本経済に明日はあるのか」のバックナンバー

一覧

「「人口1億人」の実現に不可欠なこと」の著者

小峰 隆夫

小峰 隆夫(こみね・たかお)

法政大学大学院政策創造研究科教授

日本経済研究センター理事・研究顧問。1947年生まれ。69年東京大学経済学部卒業、同年経済企画庁入庁。2003年から同大学に移り、08年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

偶然にもPC Onlineの松浦さんが良いコラムを書いている。ご一読を。http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20140624/1134863/?f=col国が他国より良いサービスを提供しないと良い人材(或いは財産)が海外から来るどころか逆に流出してしまうと言う話。出生率も大事だが人口流出まで考えて無かった。日本に必要な会社、金持ち、優秀な人材がほっとけば海外に流出する可能性も論じなければならない。人口の大部分は普通の人だったとしても会社が海外に本社を移したり税金が高くて金持ちが海外に移住したり、よりより環境を求めて優秀な人材が大挙して出て行ってしまえば将来は無い。どんなに日本が好きであっても自分を生かせない、伸ばせないツマラナイ国では移民するのもやむ無しと思うだろう。そんな国に優秀な移民が来るだろうか?来るわけがない。人口1億人維持できても発展性も特徴も無い、観光は少し面白いだけの普通の国以下になるだろう。そうなったらギリシャになる日も遠くない。(2014/06/25)

1億人は単なる目標ではあるが大きな目標かも知れない。1億人の根拠は今の社会インフラが1億人程度で漸く維持できる物では無いかと思えるからだ。例を挙げると鉄道や高速道路、都市部の建物だ。これらを人口減と共に適切に廃止或いは減数を許容できるのなら問題は無い。2時間に1本程度の路線は廃止とか1時間に100台も通らない高速は廃止或いは数倍の値上げ許容とか。人口配分は若い世代が多いピラミッド状態なら8千万人でも問題ないが、老人世代が多い逆三角形で1億人なら前者の方が良い。取り敢えず年金を全て廃止し(但し年金分の入金は税金として継続、個人的には年金貰えそうにないので実質税金だと思っている)すれば良い方向に大きく変わるだろう。老人世代は多数死んでしまい長寿世界一から大きく落ちるだろうが。ここまで大胆にならなければ難しいだろう。(2014/06/25)

人口動態の最新資料が公表された。首都圏のみが太っている状況が明らかになったようだが、ここは結婚率出生率とも最低であって人間の生息環境としては問題を抱えていることは明らかである。この簡単極まりない「事実」に直面できない「対策」に「効果」をどう期待しようというのだろうか。(2014/06/25)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長