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個人の資産形成20年の計

専門家ら提言、証券・運用業界の在り方に一石

2014年6月24日(火)

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 6月10日、「個人資産形成の拡大に向けての提言」という内容の記者会見が、東京都内で開かれた。発表者は「資産形成支援のあり方を考える勉強会」。インターネット証券大手、楽天証券の楠雄治社長や独立系運用会社、コモンズ投信の伊井哲朗社長、バンガード・インベストメンツ・ジャパンやブラックロック・ジャパンなど外資系運用会社の幹部ら8人のメンバーに、租税法などが専門の森信茂樹・中央大法科大学院教授らがオブザーバーとして加わった。 内容は大きく分けて「NISA(少額投資非課税制度)の改善・発展」、「個人向けアドバイザー制度」、「投資信託手数料にかかる透明性向上」の3項目。どれも既存の制度や証券・運用業界の問題点を指摘し、その改善を促すものだ。

 まずNISAの改善・発展では、現在5年の非課税保有期間の恒久化を提言。5年後が近付くと投資分を全額回収したり、値上がり益を確定させるための売りが一斉に出たりして、株式相場を押し下げる可能性を懸念している。

 20歳以上に限定する現在のNISAより若年層向けの「ジュニアNISA」の創設も盛り込んだ。NISAのお手本となった英国では、18歳未満の子供のために親が子供名義で長期間資産形成する制度がある。これに倣い、金融資産の世代間の移転を円滑に進める狙いだ。

金融商品の乗り換え勧誘を問題視

 2つ目の個人向けアドバイザー制度とは、登録要件を緩和し、小規模の投資運用業を解禁することなどを盛り込んだ。現在、投資運用業の登録を行うには、取締役会を設置した株式会社であるうえ、最低資本金・純資産額とも5000万円以上であることなどを定めている。これを緩和して零細の投資運用会社を増やし、より顧客の個人投資家のニーズに沿った運用をしやすくする体制を作る狙いだ。

 投資信託の販売・運用会社の収益構造の見直しも提言した。「販売会社の営業員に対するインセンティブは、投信購入時に投資家が負担する手数料収入に依存する傾向にある」と指摘。手数料欲しさに、証券会社が投資家に金融商品の乗り換えを次々と勧める例が後を絶たないことを問題視したものだ。 米国のように、顧客からの預かり資産残高の多さに連動したフィー収入を収益の柱とする仕組みに切り替え、「より顧客目線でのサービスを拡大できる制度にすべき」としている。

 実際、楽天証券ではIFA(独立系金融アドバイザー)という専門家の法人40社近くと契約し、同証券の顧客への資産運用助言を任せている。あるIFAは「前職の証券会社では1人で数百人の個人投資家の営業を担当したが、それぞれの資産構成や運用状況などを全て把握するのは不可能だった。現在の担当顧客は20~30人。1人ひとりとじっくり向き合い、資産運用をアドバイスできている」と話す。

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「個人の資産形成20年の計」の著者

須永 太一朗

須永 太一朗(すなが・たいちろう)

日本経済新聞証券部

2003年一橋大学社会学部卒業、日本経済新聞社に入社。西部支社(福岡)で警察、企業、県政を順に担当。その後は主に証券部で日本株相場を取材。14年3月、日経ビジネス記者に。17年4月、日本経済新聞証券部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官