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高速船「ビートル」、“失速”の理由

日韓関係の悪化で、日本人乗客が激減

2014年7月1日(火)

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 日本から対馬海峡を渡って、韓国に抜ける「日韓海底トンネル」構想をご存じだろうか。その原点は、1910年代後半に日本陸軍が提唱した海底トンネルだと言われる。第一次世界大戦を戦うのに必要な大陸の資源を、鉄道で日本の本土に運ぶのが狙いだった。潜水艦に撃沈される恐れのある海上輸送よりも安全だと期待された。

 実現することはなかったが、40年代前半に日本政府が大東亜共栄圏の建設を本格化させると、日本とアジアの鉄道網を海底トンネルで一体化する壮大な計画が議論の俎上に乗った。

 第二次世界大戦の終結で計画は頓挫するも、80年代に入るとバブル景気の勢いに乗って、再び日韓海底トンネルの実現に向けた動きが出てくる。民間団体が地質調査に乗り出すなど、海底に鉄道を通す機運が高まった。

 戦前は主に日本の大陸支配を強化する手段として、戦後は日韓交流の架け橋として、海底トンネル構想は人々を惹きつけた。

トンネル開通までの「中継ぎ役」

 結局、バブル経済の崩壊でトンネル建設は遠のいたが、実は開通までの「中継ぎ役」となっている交通手段がある。JR九州と韓国鉄道庁(現・鉄道公社)のグループ会社が91年に博多港と釜山港間で共同運行を開始した高速船だ。JR九州側は子会社のJR九州高速船が運行を担っている。

博多港と釜山港を約3時間でつなぐ高速船「ビートル」

 いつ実現するとも分からない海底トンネルの開通を待つのではなく、一足早く高速船「ビートル」で日韓をつないだ。日本から韓国へ鉄道で旅をするのなら、乗客はいったん福岡で列車を降りてビートルに乗り換え、釜山で再び鉄道に乗る形となる。

 80年代後半に事業を企画したJR九州高速船の川口史社長は、「日韓が仲良くなることを願ってここまでやってきた。両国の鉄道が手をつなぎ、広域の観光圏、経済圏を構築する力になりたい」と語る。

 ところがここ数年、「日韓友好の架け橋」は両国の政治情勢に翻弄されている。

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「高速船「ビートル」、“失速”の理由」の著者

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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