中東の石油王に国産胡蝶蘭を売る夢

農協に頼らない大規模生産者の挑戦

 政府は6月末にまとめた成長戦略で、岩盤規制を打破する一つとして農協をはじめとする農業分野の改革をあげた。日本でも大規模な生産者を育成し、輸出の拡大をめざす。それに先駆けて、自民党が今春に開いた農業の勉強会で紹介された大規模な生産者が愛知県豊橋市にいる。国産の胡蝶蘭をつくる松浦園芸だ。

中東のコンテストで脚光を浴びる

 15万円――。

 4月、中東ドバイ。この地で初めて開かれた世界のガーデニングコンテストで、中東の富裕層の注目をひときわ浴びていたのが松浦園芸社長の松浦進氏。日本で育てた胡蝶蘭を10鉢展示したところ、「こんな綺麗な花は見たことがない」と称賛の声があがった。写真撮影で足を止める人の姿が絶えない。1つの鉢に3本立て(1本=13輪)の胡蝶蘭を艶やかにしならせた商品は何と15万円の参考価格が付いた。それを実際にお金持ちが購入したという。

 豊橋市の生産施設を訪ねた。広さは1万3000平方メートル。高さ約7メートルに上るガラス製の大きなグリーンハウスがあり、色鮮やかな胡蝶蘭が咲きほこっていた。農業大国として知られるオランダの技術を導入し、胡蝶蘭の生産に適した日照量、湿度、温度などを自動管理している。

 年間20万鉢を生産し、東京、大阪、名古屋などの大都市を中心に売る。卸価格の1万円程度に対し、東京などの花屋での売値は時に3倍程度に跳ね上がる。年商は5億円。まさに、日本を代表する大規模な生産者の一人と言えよう。

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著者プロフィール

馬場 燃

馬場 燃

日経ビジネス記者

日本経済新聞社の経済部などを経て、2012年4月から日経ビジネス記者。電機・IT業界を担当している。

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