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「河野談話」検証報告を米国はどう受け止めたか

慰安婦碑設置の動きを止める、との狙いは逆効果に?

2014年7月7日(月)

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 河野談話作成過程等に関する検討チーム(座長・但木敬一元検事総長)が「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯~河野談話作成からアジア女性基金まで~」と題する報告(以下、「検証報告」)を公表してから2週間がたった 。外務省は検証報告を公表すると同時に英語仮訳を配布。その内容は米政府関係者や米メディアにも同時に知れ渡った。

 韓国政府は激しく反発。チョ・テヨル第2外務次官は、「河野談話を検証すること自体、同談話の形骸化を意図したものであり、韓日国交正常化以降、韓日関係の根幹となってきた河野談話、村山談話という2大談話の一方を日本政府は有名無実化しようとしている」と断じている。韓国政府は韓国版「慰安婦白書」作成にも踏み切った。韓国国会は7月上旬にも「検証糾弾決議案」を採択する。そうした中で米国は検証報告をどう受け止めているのだろうか。

("Details for Exchanges Between Japan and the Republic of Korea( ROK) Regarding the Comfort Women Issue -- From the Drafting of the Kono Statement to the Asian Women's Fund --" 6/20/2014)

国務省記者会見で食い下がる韓国人記者

 米国務省で6月20日に開かれた定例記者会見で、検証報告を受けて、韓国人記者が米政府の受け止め方を質そうとサキ報道官に執拗に迫った。

 サキ報道官のコメントは既に、新聞などが部分的に報じている。だが、若干長くなるが、同報道官と韓国人記者とのやりとりの詳細を「再現」してみたい。従軍慰安婦問題に対する安倍政権の対応を米政府がどう見ているか、そのニュアンスが手に取るように分かるからだ。

 開口一番、韓国人記者がこうただした。「米政府は検証報告の結論に同意するか」。これに対してサキ報道官は用意されたメモを読み上げた。

 「元首相(村山富市)と河野(洋平)元官房長官が示した謝罪は、近隣諸国との関係改善を目指した日本にとって重要な一つのチャプター(第一章)だというのがわれわれの見解だ。われわれは『この河野談話を維持・確認することが安倍政権の立場である』とした官房長官(菅義偉)の20日の談話に留意する。われわれはこの問題あるいは過去に生じたその他の問題に対する日本のアプローチが、近隣諸国とのより強固な関係の構築に資する方法で行われるよう、継続的に勧めている。この点についてのわれわれの立場は変っていない」

 この答えに満足しない韓国人記者は、「そうした(米国の)見解を日本政府も受け入れることが必要だと思わないか。この問題は韓国及び中国にとってセンシティブな論題だからだ」とさらに質問した。

サキ報道官:「オバマ大統領がアジア諸国を歴訪した際に述べた通り、韓国と日本は多くの共通の利害を有している。両国が未来志向で、お互いが分かち合う諸問題を解決するために一緒に行動するか、それが重要である」

韓国人記者:「オバマ大統領は日本滞在中に、日本はこの問題を解決するためにより先取的な措置を取るよう呼びかけた。日本政府はその後、大統領のアドバイスを受け入れたと思うか」

サキ報道官:「大統領が滞日中に述べたのは、彼ら(日韓双方)が過去を振り返り、未来を見据えるべきだということだと思う。ここで言う未来志向とは、(日韓双方が)一緒になって問題を解決し、過去の出来事を過去のこととして忘れ去る(Put events of the past behind you)という意味だ」

韓国人記者:「しかし日本政府は過去を振り返り、将来を見ようとはしていないように思えるが…」

サキ報道官:「われわれは日本に対し未来を見据えるよう勧めている」

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「「河野談話」検証報告を米国はどう受け止めたか」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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