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最高所得税率が75%だったニッポンのあの時代

「太陽にほえろ!」で考える日本の所得税率

2014年7月8日(火)

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 どの刑事ドラマにハマったかで、その人がどの世代に属しているかが分かる。高齢者は「七人の刑事」(1961~69年にテレビ放映)、中年は「太陽にほえろ!」(1972~86年にテレビ放映)、若年層は「踊る大捜査線」(1997年にテレビ放映、映画は1998~2012年に公開)だろう。

 筆者は「太陽にほえろ!」世代だ。高校生の頃、夕方に再放送されていたマカロニ刑事やジーパン刑事が活躍する「太陽にほえろ!」の初期の回を観ようとして自転車で急いで帰宅したことを、今も懐かしく思い出す。

 先日、関東のローカル局が当時の「太陽にほえろ!」を再放送していることを知り、「五十億円のゲーム」というストーリーを楽しんだ。調べてみると、当初の放映日は1974年1月4日。第一次石油ショックが発生した直後である。

 日本原子力研究センターから濃縮ウランを盗み、50億円を指定の銀行口座に振り込むよう政府に要求する知能犯グループと、故石原裕次郎演じる藤堂俊介係長率いる七曲署捜査第一係の面々との駆け引きを描く、緊迫感に満ちあふれた傑作である。

 当時はキャッシュディスペンサー(CD)の導入初期だったようで、犯人グループが地方都市で政府から脅し取ったお金をキャッシュカードで引き出す場合、地元の警察がかけつけても間に合わないだろうという藤堂係長のセリフもある。

 もっとも、この手法が実際の犯罪に結びついてしまうと社会的に批判されかねないとテレビ局側が懸念したのか、藤堂係長が捜査会議で発言している最中に画面が突然静止して、ドラマに出てくる「さくら銀行」の全国キャッシュサービス(ATM=現金自動預け払い機が登場する前の現金自動支払い機)について「このシステムを犯罪に利用することは実際には不可能です」という文字が数秒間、でかでかと写し出される一幕もある。

大金の強盗犯が時効をしのいでも、税務署が逃さない

 勧善懲悪の刑事ドラマなのでむろん、犯人たちが逮捕されて一件落着する。筆者が興味を抱いたのは、藤堂係長から聞いたとして捜査第一係の面々が最後に笑いながら話題にしていた内容である。

 仮に犯人がつかまらずに逃げおおせて、公訴時効(犯罪行為が終わった時から一定の期間が経過すると起訴できなくなるとした刑事訴訟法の規定)である7年が経過してから大手を振って現れた場合、大金を手にすることができたかというと、実はそうではない。

コメント4件コメント/レビュー

公訴時効7年はあくまで刑事訴訟法のものです。民法上のものではありません。したがって、7年たったからといって奪ったお金が自分のものとなるわけではありません。奪われた側の損害賠償請求権や不当利得返還請求権が利息付で行使できますので、所得とはなりえません。(2014/07/08)

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「最高所得税率が75%だったニッポンのあの時代」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

公訴時効7年はあくまで刑事訴訟法のものです。民法上のものではありません。したがって、7年たったからといって奪ったお金が自分のものとなるわけではありません。奪われた側の損害賠償請求権や不当利得返還請求権が利息付で行使できますので、所得とはなりえません。(2014/07/08)

中国人や欧米と違って、【嫉妬深い日本人】の体質からすれば、最高所得税率75%は、実に日本人向けの税制だと思います。それは今でも変わらないと思っています。だからこそ、あの時代は貧乏なトップを意気に感じて、皆モーレツに働いたのです。(2014/07/08)

凡人にはこういうふうに書いていただくと興味も涌くしよく分かる。ただ無申告をはじめ脱税の刑罰が軽すぎると思う。悪さが出来ないサラリーマンの悔しさが晴れるほどの刑罰にしていほしい。(2014/07/08)

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