• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「クールジャパン」と言うべきか否か

曖昧模糊な言葉に悩んだ1カ月半

2014年7月16日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 この1カ月半、日本のポップカルチャーやコンテンツ産業のことに頭が支配されていた。日経ビジネス7月14日号の特集「コンテンツ強国へ この“熱狂”を売れ!」を担当していたからだ。雑誌は無事に納本されたが、まだ頭が切り替わっていない。

 7月14日からは、日経ビジネスオンラインで特集連動連載が始まっており、今も特集に関連した原稿を書き続けている。だからここでは、この特集や連動連載を通じて悩み続けたことを書こうと考えた。悩みとは、「クールジャパン」という言葉の扱い方についてである。

 クールジャパンとは、使う人、受け取る人によって定義や捉え方が異なる実に曖昧模糊とした言葉だ。曖昧にふわりと使える「マジックワード」となりつつある。だからこそ、記事で使うことを避けるべきだと思う半面、何の記事なのか一発で伝えることができる便利な言葉であることも確かであり、どうすべきか逡巡していたのだ。

起点となった米ジャーナリストの論文

 まずは言葉の歴史を辿った。発端は米国のジャーナリスト、ダグラス・マッグレイ氏が2002年に米外交専門誌に発表した論文「Japan’s Gross National Cool」だった。

2002年、米専門誌に掲載されたダグラス・マッグレイ氏の論文

 3カ月の取材成果をまとめた彼は、欧州で評価された宮崎駿監督や北野武監督、アジアで人気のある安室奈美恵やハローキティ、米国に食い込んだビデオゲームやポケモン、アニメ、マンガなどを引き合いに出し、「日本のグローバルな文化的勢力は力強さを増し、経済大国から文化大国に進化した」と指摘した。

 さらに、GNP(国民総生産)をもじって「Gross National Cool(国民総文化力/クール力/かっこ良さ)」という新たな指標を提唱。「日本には可能性に満ちたソフトパワーが大量に蓄えられている」「日本は、また新たな超大国として再生しつつある」と大いに評価した。

 論文はしばらく埋もれていたが、翌2003年に中央公論5月号が「ナショナル・クールという新たな国力 世界を闊歩する日本のカッコよさ」と題した翻訳記事を掲載したことで、国内にもその存在が広まっていく。

 ただし、この論文や翻訳記事に「Cool Japan/クールジャパン」という言葉は一切出てこない。

コメント0

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「「クールジャパン」と言うべきか否か」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長