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コスト削減は「美徳」か

ANA、JALの“涙ぐましい”努力に感じた違和感

2014年7月17日(木)

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 「これまでの日本航空(JAL)は、ある意味では破綻効果によって高コスト体質を脱却できたとも言えます。けれどもこの先は、社員が自分で考えてコストを削減していく。トップダウンでは見えなかったコスト削減や収支改善の余地が、まだまだあるはずです」

 日経ビジネス7月7日号の特集「航空下克上」でJALのコスト削減の取り組みについて取材をした際、担当者からこんな言葉を聞いた。

 JALの見事な再生はこれまでにも数々のメディアによって語り尽くされている。京セラの稲盛和夫名誉会長の経営手腕を評価するものもあれば、稲盛名誉会長の手によって生まれ変わったJALの社員たちをたたえる内容もある。

 いずれの論調にも共通しているのは、JALが再建できた要因として稲盛名誉会長が紡ぎ出した部門別採算制度「アメーバ経営」があることだ。そしてこの部門別採算制度と稲盛名誉会長の教える「フィロソフィ」が社員の意識を変え、コストや収支に対して敏感な組織を作り上げた。これが再建につながったことは間違いないだろう。

2010年の経営破綻を経て再生したJAL。最近では次の一手として、国際線や国内線の新シートを次々に投入している

 日経ビジネスでも2年前の航空特集「世界の空、争奪戦」で、JALの再生を検証し、破綻を経験した社員たちの姿をまとめた(「破綻して初めてJALの社員になれた気がする」、「お客様に寄り添うパイロットになれた」、「経営破綻は夕方のテレビのニュースで知った」、「『白い滑走路』に憧れてJALに入社した」など)。

 その後のコスト対策がどうなったのかを知るため、今回の航空特集でも改めて取材を実施した。

 2013年度時点で部門別採算制度を導入していたのはJALグループ内の20社。今後はこれを2015年度末までに36社まで拡大し、効率経営を実現する仕組みを広げるという。既に導入済みの部門については、現場から生まれた案などを積極的に取り入れて、さらなる効率経営を求めるという。

 2年前、経営破綻を経験したJAL社員の話を聞いた限りでも、十分な努力や工夫はしていたように感じた。これ以上どんな形でコストを削るのか。素朴な疑問を抱き、次のような質問を投げた。「もう現場は限界なんじゃないですか。これ以上コストを削る余地はあるんでしょうか」。するとJAL側はいくつかのエピソードを教えてくれた。

コメント24件コメント/レビュー

コストダウンに用いた手法VA(価値分析)とは、【必要な機能】を最低限の原価で得るための改善手法ですから『室温が上がると空調の電気代がかさむから、仕事中は控えめに息をしないといけない』等と云う妄想は無用に願います。『大切なのは、涙ぐましい努力の先に何を実現しようとしているかということだろう』とありますが、 2012~2016年度 JALグループ 中期経営計画に【安全運航を基盤とし、お客さまに最高のサービスを提供し、企業価値を高めて社会の進歩発展に貢献していくため】と明記されています。記事を書くに当たっては経営計画くらいはお読みください。(2014/07/24)

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「コスト削減は「美徳」か」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネスクロスメディア編集長

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・運輸業界や小売業界などを担当。2017年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

コストダウンに用いた手法VA(価値分析)とは、【必要な機能】を最低限の原価で得るための改善手法ですから『室温が上がると空調の電気代がかさむから、仕事中は控えめに息をしないといけない』等と云う妄想は無用に願います。『大切なのは、涙ぐましい努力の先に何を実現しようとしているかということだろう』とありますが、 2012~2016年度 JALグループ 中期経営計画に【安全運航を基盤とし、お客さまに最高のサービスを提供し、企業価値を高めて社会の進歩発展に貢献していくため】と明記されています。記事を書くに当たっては経営計画くらいはお読みください。(2014/07/24)

他の人のコメントにもあったが、これくらいのコストダウンの努力は日本の製造業の現場では当たり前のこと。これを息苦しいという「記者の目」の目線は綺麗なオフィスではたらく現場を知らないホワイトカラーの感覚、という印象が強い。もちろんコストダウンにも良い面だけがあるわけではなく、デメリットもある。美談で終わらせるべきではないという「視点」は大事だと思うが、筆者の指摘は傍観者的、感覚的なものに終始しており、建設的でない。(2014/07/23)

製造業に属していた団塊の世代先頭集団の一員です。「JAL、ANAホールディングスのコスト削減への取り組みを聞く中で、ある種の息苦しさを感じるようになっていた。」この程度のコスト削減は新入社員当時から既に当たり前でした。帰省で使った日航便は、全日空と比べ圧倒的に殿様的態度でした。国内線のスチュアーデスは国際線のお下がりだと言われていた(確かにそう思えた)時代でした。何年遅れで製造業を追って来るのでしょう?更にマスコミは何年遅れ?(2014/07/22)

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三品 和広 神戸大学教授