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Suica履歴販売の失策

パーソナルデータ利活用、6つの勘所(1)

  • 浅川 直輝=日経コンピュータ

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2014年7月23日(水)

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 「情報管理の体制を至急見直せ」。7月に表沙汰になった個人情報大量漏洩事件を受け、トップが指示を出した企業や団体は多いはずだ。しかし管理強化の具体策を講じる前に、「データガバナンス」の本質とその全体像を頭に入れておく必要がある。

 情報(データ)に関するガバナンスの確立と、守り一辺倒の過剰管理は異なる。管理体制を見直す一方で、積極的な活用策も検討すべきである。政府は2015年にも、個人情報保護法を12年ぶりに改定し、個人を特定できないようにした情報の公開や利用を促進しようとしている。6月24日、同法改正に向けた大綱が発表されたところだ。

 個人情報の中から個人を識別できる情報を抜いた残りを「パーソナルデータ」と呼ぶことがある。販売履歴、位置情報などだ。これらを活用する勘所に関する、専門誌「日経コンピュータ」の特集記事を紹介する。

(谷島 宣之=日経BPビジョナリー経営研究所)

本記事は「日経コンピュータ」2013年10月17日号に掲載された特集の転載です。

 「正直、なぜJR東日本がSuica履歴の件であそこまで批判を受けたのか、よく分からないんですよ」。今回の取材に応じたある企業の担当者は、困惑げに語った。「我々もパーソナルデータ(個人に関わる情報)を利活用しているが、いつかSuicaのように『炎上』してしまうのか…」。

 JR東日本が、交通系ICカード「Suica」の乗降履歴を日立製作所に販売し、利用者やマスコミから大きな反発を受けたことが、ユーザー企業の間に波紋を広げている(図1)。JR東日本は、2013年9月初頭に設置した有識者会議の結論が出るまでは、販売を中止する考えだ。

図1●Twitterのツイート数に見る、Suica乗降履歴販売の「炎上」の経緯
「利用者に事前の告知なし」の報道を機に、憤りのツイートが多数寄せられた

 JR東日本が販売した乗降履歴データは、氏名や電話番号など個人を識別する情報を取り除き、カードのID(SuicaID)も別の仮名IDに変換したものだ。だが、それでも利用者の拒否反応は強かった。本人からの求めでデータの販売、譲渡を停止できる「オプトアウト」の窓口には、10月初頭の時点で販売拒否の要望が約5万5000件寄せられた。約4300万というSuicaIDの総数と比べると少ないが、無視はできない数字だ。

 だが、この騒動をもって「パーソナルデータの利活用はリスクが読めない」と考えるのは早計だ。

 パーソナルデータのリスクは十分に管理可能である。JR東日本のSuica履歴販売には、明らかに手続き上の誤りがあり、それは回避可能なものだった。実際、トヨタ自動車、NTTドコモ、ソニーなど、プライバシー保護とパーソナルデータの利活用を両立したモデルを確立できた企業もある。

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