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古い肉はなぜ混ぜられたのか

期限切れ肉事件から垣間見える中国の食糧需給問題

2014年7月25日(金)

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中国、上海で発覚した期限切れ肉がファストフードチェーン店で使われていた問題。捜査は進み、期限切れ肉混入は組織ぐるみであるか否かに焦点は移る。だがそんな中で、中国マクドナルドが仕入先を問題が発覚した会社と同じグループ会社に変更することを発表。なぜそのような選択に至ったのか。

 また中国で「食の安全」を脅かす事件が起きた。中国のマクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどの外資系ファストフード店に肉類を提供している食肉加工会社「上海福喜食品(上海福喜)」が、賞味期限の切れた鶏肉や、カビの生えた牛肉を使ってナゲットやパテを作っていたという。

 日本の3連休中に事件が発覚した時は、対岸の火事だろうと思っていたが、日本のマクドナルドやファミリーマートも商品の一部にこれらの肉を使っていたことが明らかになった。上海福喜は、米食品卸売会社OSIグループの中国法人、中国福喜の子会社の1つ。OSIは厳しいサプライヤー基準を設ける世界企業にも商品を納入しているだけに、衝撃は大きい。

 中国国民が常日頃使うファストフードチェーンがこのような事件に巻き込まれるのはこれが初めてではない。2012年12月には、中国のケンタッキーフライドチキンなどで使用されていた鶏肉から、規定値を超える抗生物質と成長ホルモン剤が検出された。2011年7月には、香港でネスレが販売する脱脂高カルシウム牛乳から、下痢や嘔吐の症状につながるセレウス菌が規定値の12倍含まれていることが発覚した。食品安全に関わる事件は少なくとも、年に1度は起こっている。

 「このようなことをいちいち気にしていたら何も食べられなくなる」と、もはや慣れっこだとする上海市民の声も聞こえてくる。しかし、今回の賞味期限切れ事件に関する報道はヒートアップ気味だ。これを、中国国民の食品安全に対する意識の高まりと見るか、他に何らかの意図が働いていると見るかは分からない。インターネット上の声には、上海福喜が米国資本の子会社だからあえて叩かれているのではないかということを指摘する人もいる。

 本誌(日経ビジネス)と提携関係にある中国メディア、財新のウェブサイトを見ると、「追蹤・上海福喜過期日事件(上海福喜の期限切れ事件を追っかける)」と、大きく書かれた特設サイトがわざわざ作られており、これまでの経緯や事件の進展の様子などがまとめられている。かなりの力の入れようだ。

 そもそも、事件は上海のテレビ局、東方衛視台の潜入取材で暴露されたことで発覚した。そこでは、麦楽鶏(マックチキンナゲット)の製造過程で、消費期限の過ぎた18トンの冷凍鶏皮と鶏胸肉を、期限前の肉に混ぜて新たな原材料を作り、その時点で改めて消費期限を刻印するという、信じられない行為が行われていた。映像では他にも、作業中に床に落ちたチキンナゲットを作業員が拾ってそのまま製造ラインに載せるなど、衛生管理のずさんさもしっかりと撮影されていた。

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「古い肉はなぜ混ぜられたのか」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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