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不要な公共事業の「なれの果て」が示す未来

アルバニアの「トーチカ」に見る無駄遣いの負の遺産

2014年8月5日(火)

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アルバニアに点在する「トーチカ」

 7月中下旬に1週間ほど夏休みをとり、バルカン半島の3カ国(コソボ、マケドニア、アルバニア)を旅行してきた。交通手段の制約などから個人では回りにくいので、バス移動を中心とするグループツアーへの参加である。

 日本ではまだあまりなじみがない「未知の国々」だが、セルビア正教会の修道院にある素晴らしいイコンや、オスマントルコ時代から残っている古い街並みなど、世界遺産に登録されている見どころもかなり多いエリアだ。その上、観光客がまだ少ないので落ち着いた雰囲気が漂っており、ゆっくり楽しめる。

 筆者は大学在学中を中心に、海外フリー旅行にかなりの日数出向いた「グローブ・トロッター」である。特にヨーロッパは、北はアイスランドから南は英領ジブラルタル、マルタ、キプロスまで、小さなものを含めてほとんどの国・地域を訪れた。

 そうした中、個人の自由旅行が当時まだ認められていなかったため筆者が訪問を断念した国が、アルバニアだった(ウィーン発で70万円のバスツアーが催行されているという話もその頃にあったが、あまりに高価で手が出なかった)。今回の旅には、学生時代の「穴」を埋めたいという欲求や、その頃「謎の国」と言われていたアルバニアが現在どうなっているのかを知りたいという素朴な興味関心があった。

 3つの国はいずれも旧社会主義圏であり(コソボとマケドニアは旧ユーゴスラビアの構成地域)、経済的には発展がまだまだこれからというエリアである。特にアルバニアは、ホッジャ独裁政権の下で「鎖国」状態が長く続いた上に、90年代に入って経済が自由化された後には「ネズミ講」破綻をきっかけとする騒乱が97年に起きるなど、苦難続きの歴史がある。

アルバニアの脆弱な経済力

 アルバニアの国としての経済力は、かなり脆弱である。日本の外務省のホームページの記載によると、GDP(国内総生産)は130億ドル(13年・EIU)で、1人当たりGNI(国民総所得)は4090ドルにすぎない(12年・世銀)。

 現地人のガイドによると、街で走っている車(ドイツ車が最も多い)の9割以上が中古。新車は高くて買えない人が多いという。また、今回の旅はバス移動だったが、上記の3か国で悪路が目立って多かったのはアルバニアである。このため、アルバニアでは日本車は4WDのみが売れるという(ただし実際にはほとんど見かけず)。

 アルバニアには、石油、クロム、銅、各種の石材など、さまざまな地下資源が埋蔵されている。だが、たとえば石油については採掘設備が旧式で、ビジネスとしては非効率だという(バスの車窓からベラート近郊の油井が見えたが、確かにかなり古そうな設備だった)。

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「不要な公共事業の「なれの果て」が示す未来」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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