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サムスン電池事業の真剣度

日本の電池業界は勝ち残れるか

2014年8月7日(木)

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 車載用リチウムイオン電池は、日本の自動車メーカーと電池メーカーが協力することで、これまで多くのビジネスモデルを築いてきた。2013年10月17日付けの当コラム「車載用電池、日本勢の強さの秘密」でも、筆者は日本の優位性について記述した。

 確かにその時点までは、そういう状況にあったし、日本の強みを多く見てきた。ただ今年になってからの、韓国サムスンSDIやLG化学の動きを見ていると、日本勢がうかうかしていられないという危機感を抱くようになってきた。その内容について議論してみたい。

韓国勢の積極的な市場開拓魂

 その大きな動きとは、韓国の両社が車載用リチウムイオン電池生産の中国進出を今年になって発表し、準備を進めていることである。サムスンSDIは西安に、LG化学は南京に生産工場を作る。

 サムスンSDIは今年4月に、中国の自動車部品メーカーである安慶環新集団と合弁会社を設立。今年中に新工場の建設に着工、2015年に稼動予定である。中国政府が掲げる自動車の電動化戦略と補助金政策に応えるためのもので、これも中国市場を大きなチャンスと勘案した結果と言える。

 一方、LG化学は南京に電気自動車(EV)用リチウムイオン電池工場を建設することを最近発表した。10万台分を超える生産能力をもつ工場であり、LG化学の世界生産能力の40%を超える規模になる。

 南京市政府との覚書では、LG化学が南京市の企業と8月までに折半出資で合弁会社を設立するという。以降、工場建設に移り、サムスンSDIと同様に2015年の稼働を目指す。サムスンSDIの中国進出決定を受けて、中国市場へ出遅れないよう追従する形のように映る。

 LG化学の強みは米ゼネラル・モーターズ(GM)へ現在、リチウムイオン電池をトップベンダーとして供給しているところにある。そのGMが中国では大きなビジネスを展開していることで、GMの車両電動化とともに水平展開できるビジネスモデルが成立する。

 ホンダは人材を育てるが、サムスンは人材を競わせる。同様に、ゼロから研究開発に着手するホンダに対して、サムスンは基本的にM&Aで時間を買う――。このように、ホンダとサムスンでは企業文化や経営スタイルが大きく異なります。

 本書は、ホンダとサムスンで技術開発をリードした著者が見た日本と韓国の比較産業論です。サムスンという企業グループの実態に加えて、日本人ビジネスパーソンと韓国人ビジネスパーソンの特徴、日本の電機大手が韓国企業に負けた理由、日本企業がグローバル市場で勝ち抜くために必要なことなどを自身の体験を元に考察しています。ホンダとサムスンという企業を通して見える日韓の違いをぜひお読みください。

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「サムスン電池事業の真剣度」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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