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勝手に顧客にアポ取っちゃったの?

組織や仕事のことをわからない…今まで何を学んで来たの!?

2014年8月20日(水)

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 営業部門に配属された新人A君。研修期間も終わり、元気に出社しています。営業部門としては、5年振りの新人。中堅社員をチューターに任命し、彼を中心にOJTで仕事を教えて、早く一人前の営業マンに育てようと部長は考えていました。

 配属から数日たったある日。A君、「行ってきまーす!」と、出かけようとするのです。まだ一人で営業をさせるような指導はしていなかったと思ったので、「え、どこへ?」と聞きました。

 するとA君からは、「○○株式会社の△△さんとのアポイントです」との返答。もちろんアポイントを自分で取るようなことはさせていないので、どうやってアポイントを取ったのかを聞きました。すると、△△さんからの電話をたまたま自分が取った。先方は、以前に訪問したことがあるこちらの営業の名前を覚えていなかった。そこで自分が行った方が早いと思ってアポイントを取った、とのことだったのです。

 「チューターや周りの先輩たちには確認したの?」

 「みなさん忙しそうだったので…」

 「君はそこに一人で行って、何を話すの?」

 「研修で一通りのことは教わりました!」

 そこにはチューターも部長もいたので、先方に連絡を取るなどして、A君の“突撃訪問”を水際で防ぐことができました。もちろん、A君の“積極性”は買えます。しかし、それ以前に“組織”に対する考え方、“商談”とはどのようなものか――などが全く分かっていないのです。このまま送り出していたら、どんなことになっていたか…。

 「なんでそんな常識的なことが分からないんだ!」「その位のことは学生時代に学んでないのか!」という気持ちになってしまいますよね。でも、指導する側のあなたがここで悩んだり失望したりするのはやめましょう。なぜならば、このような行動に至るにはっきりとした理由があるからです。

まったく近ごろの若者は…と、いうけれど

 アベノミクスによる景気回復などの効果もあり、新入社員の採用戦線は活発化。この春、久しぶりに新人を迎えられた部署も多くあるでしょう。

 冒頭で紹介した例は、そんな新人が取った行動の1つの例です。「そんな極端な話はないだろう」と思わないでください。程度は違いますが、今の新人は我々指導する立場からすると、びっくりするような行動を多くとります。

 ただし、このようなギャップがあるのは当然です。新人とあなたでは生まれてから育った環境が全く違うのです。育った環境が違うのですから、常識も当然違います。指導する側が、いちいち苦しんだり、悩んだりしても仕方がないのです。

 当コラムでは、新人に対する指導教育の方法論ではなく、全く価値観の異なる若手社員を部下に持った上司が悩み、苦しまないための、心の持ち方についてのヒントをお届けしようと思います。

コメント30

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「勝手に顧客にアポ取っちゃったの?」の著者

越野 孝史

越野 孝史(こしの・たかふみ)

“こと”づくりアドバイザー

1958年福井県生まれ。83年立教大学経済学部卒業、同年大日本印刷入社。85年ドゥ・ハウス入社、同社取締役などを経て現在大阪を本拠とするマーケティング会社に所属。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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