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「伝える」だけでは伝わらない

2014年9月3日(水)

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 多くのビジネスパーソンが「コミュニケーション」について悩みを抱えています。私がコミュニケーションに関する教育・研修を仕事にしていて、相談を受ける機会が多いから余計にそう感じるのかもしれません。でも、コミュニケーションに悩む人は年を追うごとに増えているように思います。そこで、このコラムでは、コミュニケーションに悩む人たちのヒントとなることを、たくさんお話ししていきたいと思っています。

発信ばかりでは一方通行

 今回お話ししたいのは、「コミュニケーションを良好にするには、伝えることばかり考えずに、聞き出すことを意識するといいですよ」ということです。コミュニケーションには発信・受信の2つの方向があります。多くの人は、発信することばかり考えて、受信する努力を怠っています。ここに大きな問題があります。

 「コミュニケーションがうまくいかない」という悩みは、つまるところ「伝えたいことが、思うように伝わらない」ということではないでしょうか。こう悩んでいる人は、伝える努力を一生懸命にします。しかし、「伝える」ことと「伝わる」ことは、まったく別です。ここをしっかり理解することが大切です。

 例えば、多くのセールスパーソンは商品の魅力を顧客に伝えようと一生懸命努力しています。とはいえ、詳しい資料を作成し、セールストークを駆使しても、顧客にはなかなか分かってもらえないものです。一生懸命に伝えようとすればするほど、「売り込みだ」と思われてしまうので、顧客は聞く耳をもってくれない。いくら資料が分かりやすくても、セールストークが上手でも、それだけでは「伝わらない」のです。

 そこで、商品の魅力を伝える前に、顧客の話を聞いてみましょう。ただ傾聴するだけでなく、顧客が今どのようなことに困っているのか聞き出します。そうしてから、「ああ、それだったら、この商品がお役に立ちますよ」ということを具体的に説明してみましょう。こうすれば、少しくらい資料が分かりにくくても、セールストークがたどたどしくても、顧客は聞く耳をもってくれます。すなわち「伝わる」ようになるわけです。

キャッチボールとドッジボールの違い

 よく、「しゃべり過ぎる営業マンは売れない」と言われますよね。逆に、「トップセールスには聞き上手な人が多い」という話も聞きます。しゃべり過ぎる営業マンは伝えることばかり考えているのに対して、トップセールスは相手をよく理解してから伝えようとしています。発信と受信のバランスが取れているのです。

 これは営業活動だけでなく、マネジメントでも同じことが言えます。優秀な上司は、部下の話を聞いて状況を理解し、それに応じて指示・命令・指導をしています。やはり発信と受信のバランスが取れているわけです。部下のほうも、自分のことを分かってくれる上司の話は聞こうとするものです。逆に、部下の話を聞こうとせず、やたらと説教ばかりする上司の話は、誰も聞きたくありませんよね(笑)。

「「聞き出す力」で人を動かす」のバックナンバー

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「「伝える」だけでは伝わらない」の著者

辻口 寛一

辻口 寛一(つじぐち・ひろかず)

クロスロード株式会社 代表取締役 コミュニケーション・コンサルタント

コミュニケーション・コンサルタント。「サ ポーティブリスニング」を提唱。「聞くこと」 から始めて対話力を強化する教育と、それに よってホワイトカラーの生産性を向上させる コンサルティングを提供している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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