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ミケランジェロ・プロジェクトと故宮博物院

「文化財は誰のものか」を考えさせられる

2014年9月1日(月)

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 ジョージ・クルーニーが監督、脚本、制作を手掛け、かつ主演した『ミケランジェロ・プロジェクト』という映画がある。2014年2月に公開された。

 ご存じない方が多いかもしれない。助演をマット・デイモンやビル・マーレイなどの有名俳優が固めるという豪華キャストが話題を集め、2014年秋に日本でも公開が予定されていたが、「諸般の事情により」(20世紀フォックス映画)6月に公開中止が発表されたからだ。

実話を元にした美術品救出劇

 唐突な公開中止の発表は様々な憶測を呼んだが、その理由を詮索するのがこの稿の目的ではない。

 この映画の舞台は、第2次世界大戦中の欧州だ。欧州を席巻するナチス・ドイツが略奪しようとしていた美術品を守り、あるいは取り戻すために、連合軍が組織した「記念建造物・美術品・古文書部」という特殊部隊を描いている。原作はロバート・M・エドゼルによるノンフィクション『ナチ略奪美術品を救え─特殊部隊「モニュメンツ・メン」の戦争』。映画化に伴って、一部の固有名詞が変更されているほか、脚色もなされているため「ドキュメンタリー映画」とは言えないが、「実話をベースにした映画」とは称してよいはずだ。

 ジョージ・クルーニー演じる主人公、フランク・ストークスは米ハーバード大学附属美術館の館長。マット・デイモンは米メトロポリタン美術館の学芸員に扮する。ほか、建築家や彫刻家など美術品、工芸品に精通した8人が連合軍記念建造物・美術品・古文書部に所属し、米国から欧州に飛んで従軍する。

 弾丸、砲弾が飛び交い、日々兵士が死んでいく戦場で、彼らは連合軍の指揮官に「美術品の行方を捜している」「攻撃を待ってほしい、貴重な美術品がある」などと依頼する。むろん、相手にされない。それでも、時に自らの生命を危険に晒しながら、美術品の数々を守り抜こうとする。しかもそれは米国の美術品ではなく、欧州各国のそれだ。実際に命を落とす者もあった。

 彼らの活躍がなければ、ヘントの「祭壇画」も、フェルメールの「占星術師」も、ミケランジェロの「ブリュージュの聖母像」も永遠に失われていただろう。その功績が近年、米国議会でも顕彰され、8人の愛称「モニュメント・メン」とともに知られるようになった。その活躍を描いた映画だ。

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「ミケランジェロ・プロジェクトと故宮博物院」の著者

池田 信太朗

池田 信太朗(いけだ・しんたろう)

日経ビジネスオンライン編集長

2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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