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「ことづくり」に向く企業、向く人とは?

「もの・ことづくり」を実践しよう(第2回)

2014年9月9日(火)

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 前回、「もの・ことづくり」の重要性を説明するとともに、私たちが「ものこと双発学会」と「ものごと双発協議会」を立ち上げた経緯。さらには“双発”に込めた思いなどについて解説しました(同学会、協議会では設立記念シンポジウムを、9月24日に東京理科大学の葛飾キャンパスで開催します。多数のご来場をお待ちしています)。今回は前回を受けて、もの・ことづくりを実践するうえで、今後取り組むべきことについて考えてみましょう。

 日本の企業、特に大手企業が抱えがちな問題の1つに、一定の規模以上でない限り、事業効率の面から取引したがらないことがあります。この悪弊によって、「ことづくり」への取り組みにおいて、好機を逃しかねないことを危惧しています。

 ことづくりに長けた企業は、他の企業より先進的な取り組みをしていることが多く、逆に、世間で浮かれたように取り組まれていることには、見向きもしないことが多いと想定されます。そうでなければ、新たな「こと」は生み出せないとも言えます。

 誰も取り組んでいないことですから、最初は手探りの事業となりがちです。正否もわからないでしょう。

 例えば、建設機械のコマツによることづくりの成功例に、建設機器の稼働管理システム「KOMTRAX(コムトラックス)」があります。どの機械がどの場所にあり、エンジンが動いているか止まっているか、燃料がどれだけ残っているか、昨日何時間稼働したかといった状況を、コマツの拠点で把握できる仕組みです。

 メンテナンス性の向上だけでなく、盗難や転売の防止、偽造部品への交換などの抑制に有効で、建設機械のビジネスを「ものづくり」からことづくりに一変させました。コムトラックスの詳しいお話を設立シンポジウムで専務取締役の高村CTO(最高技術責任者)に御講演いただきます。

 日本が追求してきた価値観に基づくものづくりでは、そのすべてではありませんが、ものづくりそのものの部分で、前回にもお伝えしましたが、IT(情報技術)とかソフトウエアの可能性をリードするだけのアイデアと利用技術が多くのイノベーションを支えています。

 最近では、3Dプリンターの登場があります。今後、金型や複雑な冷却管といった、日本ならではのすり合わせや、巧の技の象徴とされてきた部品や製品まで、設計データを入力するだけで、3Dプリンターで一気に製造できる時代が到来するのも、時間の問題のように感じています。

 そうなると、金型の職人芸や、複雑な構造を分割して製造し、組み立てて成形する必要がなくなってしまいます。こういう時代の日本のものづくりは、どのように発展させるべきなのか、今のうちから準備しておかなくてはなりません。すべてがなくなるわけではないでしょうが、すり合わせの極意が機械(ソフトウエア)に代わることで産業の在り方が変わることを考える必要があるでしょう。

「田中芳夫の技術と経営の接点・視点」のバックナンバー

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「「ことづくり」に向く企業、向く人とは?」の著者

田中 芳夫

田中 芳夫(たなか・よしお)

東京理科大学大学院教授

産ー官ー学での経験をもとに、これからの人たちと価値づくりを一緒に考えていきたい。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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