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「挑戦する部下」と「逃げ出す部下」

2014年9月17日(水)

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 1870年にオーストリアのウィーン郊外で生まれたアルフレッド・アドラーは、人間主義心理学の源流として、アブラハム・マズローやエリック・バーン、アルバート・エリスなどに大きな影響を与えました。また、心理学界のみならず、『道は開ける』『人を動かす』などのデール・カーネギーの著作やスティーブン・コヴィーの『7つの習慣』にもその影響が見て取れるため、別名「自己啓発の父」とも呼ばれています。
 本連載では、そんなアドラーが残した名言から彼の心理学のエッセンスを抽出し、ビジネスの現場での部下育成に応用する方法について学んでいきたいと思います。第1回目のテーマは「挑戦する部下と逃げ出す部下」です。

「勇気」とは困難を克服する活力のことだ。勇気がない人が困難に出会うと、人生のダークサイドへと落ちていってしまう。

アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(小倉広、ダイヤモンド社)より

「挑戦」を選ぶ建設的行動と「逃避」を選ぶ非建設的行動

 私たちの人生は困難に満ちあふれています。もちろん、仕事においてもそれは同じこと。では、人は困難に直面した時、どのような行動を取るのでしょうか。

 ある人は困難から逃げずに正面から立ち向かい、それを乗り越えようと努力をします。能力が足りなければ勉強をし、独力で解決できなければ上司や同僚に援助を求めるかもしれません。そして、何とか困難を乗り越えていく。アドラーはこれらを「建設的な行動」と定義しました。

 一方、別の人は困難を避けようとするかもしれません。自分にふりかかってきた難易度の高い仕事を「何とかやらずにすませたい」と願うのです。

 「なぜやらなければならないのですか?」「私は他の仕事で忙しいから無理です」などと訴え、仕事を拒否しようとする。また、正面から拒否するのではなく、面従腹背の手に出る人もいるでしょう。「わかりました」と受け取るものの、納期になっても、のらりくらりと逃げるのです。

 また、拒否まではしないものの、「やりたくないから」と後回しにし続け、結果的に「できませんでした…」と頭を下げることで逃げ通す。そんな人もいるでしょう。いずれの方法も、形こそ違えども、「困難から逃げ出す」行動と言えるでしょう。アドラーはこのような行動を「非建設的」な行動と呼びました。

 では、人によって大きく異なるこの2つの行動は、なぜ起きるのでしょうか。違いを生む原因は性格だけでしょうか。

「勇気」=「困難を克服する活力」

 アドラー心理学は別名「勇気づけの心理学」とも呼ばれます。「人は勇気があれば困難に挑戦し、克服する建設的な努力する。しかし、勇気が欠乏していると、困難から逃げ出す非建設的な行動を取る」と考えるのです。

 また、アドラーは「人は『自分が誰かの役に立つことができる』と思える時にだけ勇気を持つことができる」と言いました。つまり、自己肯定感を持てる時には勇気を持ち、「困難に挑戦し克服する」すなわち「建設的な行動」を取ることができる。しかし、「どうせ自分なんか誰の役にも立てない。失敗するに決まっている…」と思っている状況では勇気が欠乏し、「困難から逃げ出す」道、「非建設的な行動」を取ってしまう。アドラーはそのように述べています。

 私はこの考えを自分の体験にあてはめてみて、「その通りだな」と思いました。

 1人でも多く「使える部下」が欲しい――そんな切実な思いを抱えながら、日々、部下の育成に心を砕くマネジャー。だが、多くの場合、その育成法は間違いだらけだ。「ほめて育てる」「叱って育てる」「教えて育てる」といった“常識”がいかに的外れか。「教育の心理学」とも言われるアドラー心理学の視点から、“本当に効く”部下育成術を伝授する。

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「「挑戦する部下」と「逃げ出す部下」」の著者

小倉広

小倉広(おぐら・ひろし)

組織人事コンサルタント

小倉広事務所代表取締役。組織人事コンサルタント、アドラー派の心理カウンセラー。大学卒業後、リクルート入社。ソースネクスト常務などを経て現職。対立を合意に導く「コンセンサスビルディング」の技術を確立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト