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シティ、ヴァージンが消える意味

「しぼむ選択肢」という由々しき事態

2014年9月10日(水)

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 8月下旬、米シティグループが日本の個人向け業務を売却することが明らかになった。

 米シティグループが日本国内の個人向け銀行業務を売却する方針を固めたことが19日、明らかになった。すでに3メガバンクなど邦銀9行程度に営業譲渡を打診した。低金利が続く日本では個人向け業務の収益を確保するのが難しいため、撤退を視野に入れている。法人業務は継続するが、進出から100年を超す老舗外資が日本戦略を抜本的に見直すことになる。

(8月20日付日本経済新聞朝刊)

 9月12日には売却先を決める第1次入札を実施するという。シティは1902年(明治35年)、横浜に日本で初めての支店を開いた。日経新聞も書いているとおり、老舗の外国銀行だ。1997年には日本法人を設立し、日本の銀行免許を持つシティバンク銀行として営業してきた。日本で初めて24時間365日取引できるATMを設置するなど、国内の大手銀行にはない独自のサービスを手がけ、各行横並びで顧客満足の意識が低かった当時の銀行界では異色の存在として光っていた。

 筆者も、海外のATMで現地通貨を引き出せるのを魅力に感じて、シティバンク銀行の口座を開いたクチだ。

ヴァージンはロンドン‐成田線から撤退

 シティ撤退のニュースに驚いていたところに、もう1つ外資撤退のニュースが飛び込んできた。

 英ヴァージン・アトランティック航空のロンドン‐成田線の廃止だ。

 英ヴァージン・アトランティック航空は、来年2月にロンドンのヒースロー空港と成田空港を結ぶ路線を廃止することを決めた。ヴァージンは採算改善のために航路の見直しを進めており、成田便などを廃止して収益性の高い北米向け路線を拡充する方針だ。ヴァージンはロンドン―成田間で、毎日往復1便ずつを運航している。2015年2月1日の成田発ロンドン行きを最後に、運航をやめる。

(9月4日付日本経済新聞夕刊)

 よく知られているとおり、ヴァージンは独自のサービスを武器に航空業界に風穴を開けてきた存在だ。同社が他の航空界社に先駆けて手がけたサービスが、その後、航空業界の標準となった例もある。そのヴァージンの撤退により、成田‐ロンドンの直行便を運航するのは、英ブリティッシュエアウェイズのみとなる。

 時を同じくして明らかになったシティとヴァージンの日本撤退は何を意味するだろうか。外国の企業が以前ほど日本市場に魅力を感じなくなったという見方は、他のメディアなども指摘している。銀行業界では2008年のリーマンショックの後に、英HSBCや英スタンダード・チャータード銀行も個人向け業務から撤退している。人口減が始まり低成長が続く日本から新興国などにリソースを振り向けるのは世界で事業を展開する企業の経営判断として当然とも言える。

コメント1件コメント/レビュー

ヨーロッパには年に4・5回渡航しますが、ヴァージンは一度も「選択肢」にはなりませんでした。ヨーロッパ内のネットワークが貧弱な航空会社には需要が無かっただけではありませんか?ビジネスや観光で、ロンドンとイギリスの地方都市のみを訪れる日本人がどれだけいるのでしょうか。独自のサービスを誇っていても、用事のあるところに飛んでいなかったら利用のしようがありませんね。(2014/09/10)

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「シティ、ヴァージンが消える意味」の著者

小平 和良

小平 和良(こだいら・かずよし)

日経ビジネス上海支局長

大学卒業後、通信社などでの勤務を経て2000年に日経BP社入社。自動車業界や金融業界を担当した後、2006年に日本経済新聞社消費産業部に出向。2009年に日経BP社に復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ヨーロッパには年に4・5回渡航しますが、ヴァージンは一度も「選択肢」にはなりませんでした。ヨーロッパ内のネットワークが貧弱な航空会社には需要が無かっただけではありませんか?ビジネスや観光で、ロンドンとイギリスの地方都市のみを訪れる日本人がどれだけいるのでしょうか。独自のサービスを誇っていても、用事のあるところに飛んでいなかったら利用のしようがありませんね。(2014/09/10)

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