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朝食はパンか、ご飯か?

ユネスコ無形遺産登録で復活した究極の論争

2014年9月12日(金)

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 かつおの香り高い澄んだ色の一番だし。口に含むと、こんぶとかつおの濃いうま味がグッと迫ってくる。塩分を一切入れていないのに、この迫力は一体なんだろう。

 先月、筆者は京都・祇園の老舗料亭「菊乃井」で上手なだしの取り方を取材した。その詳細は日経ビジネス9月15日号のCULTURE欄で紹介する予定だが「こんなに美味しいだしが世の中にあるのか」と感動するくらいの衝撃だった。

 一番だしにはうま味成分、グルタミン酸とイノシン酸が含まれる。これらは脳内の快楽や幸福感に関係する「脳内報酬系」と呼ばれる部分を刺激することが明らかになっており、それが非常に高い満足感を導くメカニズムになっている。

 「美味しいだしで作ったおみそ汁とごはん、焼き魚、のりがあれはちゃんとした朝食が出来上がるでしょ」。菊乃井主人の村田吉弘さんは力説する。

 その時、ふと筆者の頭に「朝食はやっぱり和食?」という疑問が浮かんだ。そこで村田さんに「朝にパンを食べるのはやっぱりだめなのでしょうか」と聞いてみた。

 どうやら私の質問は、村田さんのアンテナを刺激してしまったらしい。村田さんは「パン食は急激に血糖値を上げるが下がるのも早い。この急激な変動が身体のあらゆる部分に負荷をかけることは、医学、アンチエイジング学の常識になっている」と話す。

 加えて日本人は、血糖値に働きかけるインスリンの分泌量が欧米人の約半分だ。それだけに、血糖値が高い状態が続いてしまうとすい臓に負荷がかかり、糖尿病にかかりやすくなる。「日本人の身体には和食が一番合っている」と村田さんは持論を展開する。

 「私の子供はパンが好きなんです。やはり良くないのでしょうか」。ここまで聞いてだんだん心配になってきた私は、村田さんの言葉を期待するように尋ねた。だがだめだった。

 「血糖値の急上昇、急低下は、集中力に欠けた、キレやすい子供を作る。加えてパンにぬるジャムやバターは砂糖、油のかたまり。肥満の原因になりやすいですよ」

 完敗である。京都から帰る新幹線の中、私の頭の中は「キレやすい子供」という村田さんのフレーズがぐるぐるぐるぐる回る。本当にパン食は良くないのだろうか。

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「朝食はパンか、ご飯か?」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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