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「街の声」取材に答える人、答えない人

2014年9月16日(火)

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「街の声」依存症

 テレビニュースがすっかり「街の声」にすがるようになった。

 ワイドショーのニュースの成分を冷ややかに解析すれば、「ボードに貼った新聞の切り抜きでニュースを指差す・30%」+「識者のコメントや事件現場等の独自取材・30%」+「街の声・20%」+「コメンテーターに聞く・20%」だ。

 コメンテーターに割く時間は年々減っており、むしろ彼らには、ワイプ芸人のように、哀しい事件の時に哀しい顔をし、歓喜のニュースに歓喜できることが求められるようになってしまった。ヌルいコメンテーターが定期的に「殺人犯はアニメに影響された」とか言ってしまうものだから、コメンテーターという職種自体がホウキを持って電脳空間を飛び回る失言探しの餌食にされやすくなった。だから、番組はコメンテーターに語らせずに、スタジオを飛び出して「街の声」に頼ってしまう。

「街の声」の漁場探し

 「街の声」の利点は、撮った側があらゆる責任から逃れられること。
 小学生の時に「田中くんって、いっつも佐藤さんの悪口言ってるよ」と教室の空気を一変させた伊藤くんがいたが、「街の声」を挟むマスコミはどこか伊藤くん的で、田中くんのような直接性をとにかく避けたがる。

 内閣支持率が下がれば新橋へ、アベノミクス効果があると言わせたければ官公庁周辺へ、孤独死が多いと聞けば古びた団地へ、孤独死が多いなんて本当かいと言わせたければ巣鴨へ、アイドルが丸坊主にさせられたら秋葉原へ、それぞれ「街の声」を拾いにいく。

 この場合の「現場」って、ジャーナリストが謳う「現場主義」とは違う。つまり「現場頼み」。番組の会議では、どこの「街の声」を収穫するべきか、漁場探しが通例となっているに違いない。

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「「街の声」取材に答える人、答えない人」の著者

武田 砂鉄

武田 砂鉄(たけだ・さてつ)

ライター/編集者

1982年生まれ。2014年9月、出版社勤務を経てフリーへ。ネット、雑誌で芸能人評や文化論、音楽、時事コラムを執筆中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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