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ヨーロッパの「出会い」が教えてくれた真実

2014年9月17日(水)

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パリ北駅

 会社の永年勤続休暇をフルに利用して、筆者は8月中下旬、10泊11日の日程でヨーロッパをフリーで旅行した。訪れたのはフィンランド、バルト3国、ウクライナ、オーストリア、スロバキア、独仏英の計10カ国である。

 学生時代のように2カ月以上といった長い期間ではないので駆け足の旅になってしまったが、当時の旅行スタイルを再現することができた。ウクライナの首都キエフについては当コラムで9月2日に配信された「エコノミストが『探検』したウクライナの現状」をご覧いただくとして、今回は旅行中に出会ったさまざまな国の人の話を、ざっくばらんにしてみたい。欧州など世界の経済情勢や政治事情が、そこから見えてくる。

パリ北駅の前でゴミ箱をあさる男たち

 約30年ぶりに訪れたパリ。大学生の頃に泊まったことがある、北駅近くにある2つ星の小さなホテルに泊まった。不思議なもので、このホテルの場所は身体が何となく覚えていたので、すぐに見つけることができた。屋根裏にある一番安い部屋が空いていた。

 パリという街は、これがあるからだと一言で言うのはなんとも難しいのだが、相変わらず魅力的だ。そんな街に30年前はなかったが、現在はあるものとしては、レンタル自転車「ベリブ」などいくつか思いつく。だが、筆者が今回の旅で一番印象に残ったのは、夜、ちょうど暗くなってきた時間帯に、北駅の横にあるゴミ箱を真剣にあさっていた男たちである。

 1人はジャケットを着ており、身なりは普通だった。景気が良く失業率が低いドイツやオーストリアではほとんど見かけなかったホームレスや物乞いが、パリにはけっこういる。フランスの経済がいかに苦境にあるかが、そうした様子からも分かった。これは景気の良し悪しに関係ないパリの名物だが、地下鉄の切符自動販売機のところには詐欺を試みる子どもがいた(むろん筆者は引っかからなかった)。

 フランスの実質GDP(国内総生産)は、1~3月期に続いて4~6月期も前期比ゼロ成長である。フランス(本土)の失業者数は7月に342万4400人となり(前月比+0.8%)、過去最多を更新している。オランド政権による失業率引き下げの取り組みが失敗していることが示されたと報じられた。

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「ヨーロッパの「出会い」が教えてくれた真実」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官