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日本初の電力融通、三井不動産の思わぬ結末

電力ビジネスに隠れていた「抜け道」

2014年9月17日(水)

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 秋葉原からつくばエクスプレスで30分。柏の葉キャンパス駅を降りると、そこには真新しい町並みが広がる。駅前には大型ショッピングモール「ららぽーと柏の葉」(千葉県柏市)があり、オフィスなどが入る複合施設「ゲートスクエア」や高層マンションが立ち並ぶ。

 「都心に乗り入れる最後の通勤鉄道」と言われるつくばエクスプレスが開業したのは2005年8月のこと。柏の葉キャンパス駅は、かつて三井不動産が運営していたゴルフ場のど真ん中に位置する。

 つくばエクスプレスの開通が決まり、2001年にゴルフ場は閉鎖。土地区画整理事業が行われ、駅前エリアは三井不動産が開発を手がけた。

 そして、この街は日本で初めて、公道をまたぐ2つの街区で余った電力の融通を実施するスマートシティでもある。

三井不動産が手がける「柏の葉スマートシティ」(千葉県柏市)。太陽電池を据え付けた2つの街区を自前の電線(自営線)で結ぶ。左側の建物群が「ららぽーと柏の葉」。右側中央が「ゲートスクエア」

 ららぽーとの屋根の上には約500キロワットの太陽電池が据え付けられている。そして、道を挟んだ向かい側のゲートスクエアにも約220キロワットの太陽電池が同様に設置してある。2つの街区の間を走る市道の上には、行き来できるブリッジがあり、そこを自前の電線(自営線)が走る。

 ゲートスクエア内にある「柏の葉スマートセンター」では毎朝、気象情報などから2つの建物の電力需要を予測。電力需要が少ない方から多い方へ、太陽電池で発電した電力を送る設定をしている。こうすることで電力料金を引き下げられる。

 仕組みはこうだ。ららぽーととゲートスクエアは、それぞれ東京電力から電力を購入している。企業向けの基本料金は、過去1年間の最大電力量で決まるため、最大電力量を引き下げる努力をすれば、翌年の料金が下がる。

 そこで三井不動産では、電力消費量がピークを迎える昼間の3時間ほどの時間帯などを対象に、2つの街区間で電力を融通している。「今日はららぽーとの電力消費量が増えそうだから、ゲートスクエアから電力を送ろう」という具合だ。電力融通でピークカットしているわけだ。

 こうして最大電力量を引き下げることで、2015年度は2つの建物で東電から購入する電気料金を約1000万円、引き下げることができる見通しだという。

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「日本初の電力融通、三井不動産の思わぬ結末」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト