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その薬に「根拠」はあるか

コクラン上陸で日本の医療にオープン化の波

2014年9月22日(月)

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 「成人のインフルエンザ感染者のうち(治療薬の)タミフルを投与された人は発症期間が0.7日(7日→6.3日)短縮されたが、未成年の感染者では有意な効果がなかった。肺炎などの合併症につながるリスクについては、タミフル服用で軽減できるエビデンス(証拠)は見いだせなかった」

タミフルの効果を疑問視

 今年4月、英国に本拠を置く非営利団体「コクラン共同計画」が同国の医学誌BMJと共同で発表した研究結果が、医療関係者の話題を呼んだ。新型インフルエンザ対策として各国が予算を投じて備蓄しているタミフルの効果については、かねて議論の的になってきた。「効果は限定的」とするコクランの解析結果は、根強い懐疑論に沿ったものと言える。

 折しも2014年は、医学研究に関連して国内で様々な不正や疑惑が明らかになった。STAP細胞の問題が大きく取り沙汰されたが、他にもスイス製薬大手の日本法人ノバルティスファーマ(東京)による高血圧症治療薬ディオバンの臨床研究データ不正や、武田薬品工業による高血圧治療薬ブロプレスの疑惑など、現実の患者の治療に関わる薬を巡っても、信頼を揺るがす事態が起きた。

 コクランの発表を見た国内のあるバイオ研究者は、「(タミフルの効果をうたう製薬企業の主張は)研究不正と言っていいレベル。国内で誰も問題にしないのはおかしい」と憤る。

 ところで、このコクランとはどんな団体なのか。日本での知名度は高くないものの、1992年の発足と、歴史は古い。一言で言えば、「科学的根拠に基づく(エビデンスベースの)医療」の実現を理念に掲げて設立された団体だ。既に世界各地に22の支部があり、英国のほか米国、中国など14カ国には上位機関の「センター」も置かれている。

 そして、今年5月、主要先進国の中で最も遅く、日本にも支部ができた。これを機に国内でもコクランの認知度が高まる可能性は十分にあると考えられるので、ここではその活動内容を紹介する。

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「その薬に「根拠」はあるか」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師