• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

海外メディアからも出る消費増税「先送り論」

2014年9月24日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 個人消費は「消費税ショック」からの立ち直りがきわめて鈍い。内閣府が発表した7月の消費総合指数は、3カ月ぶりに前月比で低下した。指数の水準は大幅に切り下がっている<図表>。8月の消費関連指標も、弱いものが目立つ。足元の消費不調の原因を天候不順に求める見方もあるが、説得力に乏しい。やはり、消費税要因を含む物価の上昇に賃金など所得の増加がいっこうに追いつかないことによる、実質可処分所得の減少が主因だろう。

■消費総合指数
(出所)内閣府

 こうした中、安倍晋三首相は9月14日のテレビ出演で、2015年10月の次回消費税率引き上げを予定通り実施するかどうかについて、「経済は生き物だからニュートラルに考える」と言明。7~9月期の経済指標などを踏まえて慎重に判断する姿勢を示した。「経済成長と財政健全化の2つの道を追っていくしかない」としつつも、「経済がガクっと腰折れすれば思惑通りに税収があがらない」とも述べた。

 これより前、「アベノミクス」の司令塔である甘利明経済再生相は9月5日のインタビューで、消費税率の再引き上げについて安倍首相は現時点で「全くニュートラル」だとした上で、1年半の間に消費税率が2倍になるので、8%への引き上げ判断の時よりも「総理は相当慎重に判断する」とした。

 10%への引き上げ判断の方が「ハードルは高い」ということである。「(消費税率引き上げで)デフレに戻っては何のためのアベノミクスかとなる」「経済規模が縮小にならないように慎重に判断し、対処する」とも、甘利大臣は述べた。

注視すべき甘利大臣の発言

 上記の発言内容の比較から、安倍首相と甘利大臣の息はぴたりと合っていることがわかる。消費税率引き上げ問題の決着点を探る上でその発言をウォッチすべき人物として、決定権者である首相の次に来るのはやはり、甘利大臣だろう。

 その甘利大臣が、仮に消費税率引き上げを先送りする場合に何が必要になるかについても整理して発言している点は、もっと注目されてよい。

 5日の上記インタビューの中で甘利大臣は、「いろいろ手を尽くしても、経済が縮小に戻る危険性があるときは(消費税率の引き上げに)相当慎重になる」「仮に上げることが選択できなかった場合、財政再建の見通しがなくなるようなことは絶対避けなければならない」と発言。引き上げが見送られた場合の課題として、①増収分の使途として定まっている社会保障充実のための予算手当て、②いつまでに引き上げるか明確にする必要性などを指摘した。

コメント2件コメント/レビュー

増税と格差是正には漠然と大賛成であるが、いくら増税しても穴だらけの樽に酒を入れるようなことには躊躇するのが当然であろう。(2014/09/24)

「上野泰也のエコノミック・ソナー」のバックナンバー

一覧

「海外メディアからも出る消費増税「先送り論」」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

増税と格差是正には漠然と大賛成であるが、いくら増税しても穴だらけの樽に酒を入れるようなことには躊躇するのが当然であろう。(2014/09/24)

自分の生活を賭けた上で「増税するかどうかはどうでもいい」と言ってみよう。増税が経済に与える影響というものを体感させられるいい機会であろう。それでも社会保障だ財政再建だと言う、つける薬のない狂信者がはっきりと炙り出される訳だ。(2014/09/24)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授