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えっ!涙目? アドバイスしてるだけなのに

「褒めて育てる」をどう実践するのか

2014年10月1日(水)

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 営業部に配属された新人A君のチューターに指名された、入社8年目のBさん。A君を1日も早く一人前の営業にと意気込んでいます。A君は大学での成績も優秀で、TOEICも900点近い点数を取っている、期待の新人です。

 配属から3カ月ほど経ったある月曜日、来週月曜の部会での進捗報告の一部をA君に任せてみようとBさんは考えました。ちょうど1週間あるので、時間的にもなんとかなりそうです。

 部会での報告の目的に始まり、丁寧に報告をしなくてはならない内容を自分なりに説明しました。そして、「明後日中にA君なりに仕上げてみてくれる?」と指示しました。

 それから2日経ち、A君が報告資料を持ってきました。

 「お、もう出来たか」

 「はい!」…A君は意気揚々とした表情です。

 「どれどれ…」と、早速確認を始めました。ところが、データの読み方や文章表現など、とにかく不十分なところが目につきます。何より、誰に対して何を伝えたいのかが全く不明確で、ただ事務的にデータを並べただけの資料になっています。

 といっても、まあ無理もありません。はじめて作る資料なのだから、これは想定の範囲です。BさんはA君の前で、A君に理由を説明しながら添削を始めました。

 「ここの表現、聞き方によっては勘違いされるかもしれないから、こんな風にもっと具体的に…」

 「…」

 「このデータは、むしろこんな風に解釈したほうがいいな…なぜなら…」

 「…」

 1つひとつチェックしていくうちに、資料はみるみる真っ赤に。そして、それに合わせるように、A君の目もみるみる涙目に。

 「あれ、A君、大丈夫?」

 「あの、僕の資料、どこかいいとこ無いんですか?」

 「え!?」

 「いや、さっきからダメなところばっかり指摘されているんで」

 「ああ、でも今はチェックしているんだから、直すべきところについてアドバイスしてるんだけど。だから赤が入ってないところはいいところだよ」

 するとA君、

 「それじゃダメなんです。僕は褒められて育つタイプなんです。これまでもそうやって育ってきました。いいところがあったらちゃんと褒めてください。じゃないと分かりません!」

 この言葉にBさんは絶句。

 「部下に自分の育て方を指示されるなんて初めてだ~」と、心の中でつぶやきました。

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「えっ!涙目? アドバイスしてるだけなのに」の著者

越野 孝史

越野 孝史(こしの・たかふみ)

“こと”づくりアドバイザー

1958年福井県生まれ。83年立教大学経済学部卒業、同年大日本印刷入社。85年ドゥ・ハウス入社、同社取締役などを経て現在大阪を本拠とするマーケティング会社に所属。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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