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結局、女性に「強さ」を求めるだけの日本の少子化対策

「未婚・晩婚の理由」から浮かび上がる素朴な疑問

2014年9月30日(火)

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 日本経済の「曲がり角」は1995年だったというのが、筆者の持論である。国勢調査で生産年齢人口(15~64歳)がピークをつけたのが95年で、日銀が翌日物金利を0%台に低め誘導して超低金利時代がスタートしたのも95年。そして、デフレ(持続的な物価下落)が始まったのも95年頃だった。

 消費者物価指数の前年同月比は最近上昇しているものの、一時的な要因の寄与が大きく、過少需要・過剰供給の「デフレ構造」は日本経済に根付いたままだと筆者はみている。

 デフレの原因論で安倍晋三首相は、日銀の金融政策の失敗に責任ありとする「リフレ派」の主張を支持している。だが、今年の新成長戦略では、日本経済の長期「地盤沈下」の根源にあるのは人口減・少子高齢化だという問題意識を前面に出さざるを得なかった。もっとも、それに対する「処方せん」は不十分なものにとどまっている。

 日本の人口を増やす(あるいは人口の減少に歯止めをかける)となると、出産適齢期の女性の数が着実に減っていることから考えて、出生率を引き上げるだけでは足りず、移民の受け入れをある程度まで積極化することが必須である。

 また、短期的あるいは応急的な施策としては、観光客を中心とする訪日外国人を格段に増やすことを通じて、日本人が減少する分の消費額を埋め合わせるという施策が有効である。

滞在人口が増えても、子供は増えない

 ①おカネとインフラの両面での少子化対策の抜本的強化、②高技能労働者を先導役とする移民の受け入れ、③観光政策の一段の強化を、「滞在人口増加」のための施策の3本柱として、筆者は以前から主張・提言している。

 そうした中で筆者が非常に気になっているのが、晩婚化・未婚率の上昇や晩産化の進行である。訪日外国人数が増加したり、外国人労働者の活用が徐々に進んだりしても、日本の人口がますます増えにくくなるのでは、全体のバランスは改善していかない。

 政府が6月17日に閣議決定した2014年版「少子化社会対策白書」には、晩婚化や晩産化の現状認識として、以下の記述がある。

 「日本人の平均初婚年齢は、12年で、夫が30.8歳(対前年比0.1歳上昇)、妻が29.2歳(同0.2歳上昇)と上昇傾向を続けており、結婚年齢が高くなる晩婚化が進行している。1980 年には、夫が27.8歳、妻が25.2歳であったので、ほぼ30年間で、夫は3.0歳、妻は4.0歳、平均初婚年齢が上昇していることになる」

 「さらに、出生したときの母親の平均年齢をみると、2012(平成24)年の場合、第1子が30.3 歳、第2子が32.1歳、第3子が33.3 歳であり、前年に続いて第1子出産年齢が30歳を超えた」

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「結局、女性に「強さ」を求めるだけの日本の少子化対策」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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