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フラッシュの閃光から考える謝罪会見

2014年9月30日(火)

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 偽ベートーベン、理化学研究所、朝日新聞……今年とりわけ目立つ謝罪会見。「謝罪が足りない」「本当に謝る気持ちがあるのか」と更なるバッシングを加える前に、そもそもなぜ謝罪会見は誰が開いてもありきたりになるのかを考えたい。考察すべきポイントは、どのタイミングでフラッシュが焚かれるか。ここに着目すると、報じる側の様々な思惑を知ることができる。

悪意のある写真を選ぶ方法

 先日、ある人物が開いた大きな会合へ出向くと、彼のゴルフ・スウィングの連続写真が掲げられていた。キリッと前方を見定めた最初の写真から一転、体をひねりながらスウィングする写真では、当然ながら踏ん張った表情に変わり、顔の造形が崩れてくる。スウィングした後は、ボールの導線を追う真剣な表情に戻る。

 最初の写真に「月に数度はラウンドする趣味のゴルフ」とキャプションを入れれば至って無難な報告だが、スウィング途中の踏ん張った表情に「下手の横好き。やる気だけはあるみたい~」と書けば途端に悪意が滲む。連続写真をおさえて、チョイスする写真を意図的に選び出せば、思いのままに方向付けることができる。

フラッシュのタイミングは画一的

 定期的に誰かの謝罪会見を頂戴している今年、一斉に焚かれるフラッシュを何度見たことか。フラッシュのタイミングって、どの会見でもすっかり画一的で、だからこそ「一斉に」なるわけだが、どの場面で焚かれるかを観察してみると興味深い。フラッシュのタイミングがそのまま報道姿勢に繋がってくるからだ。

 基本のキは、起立して頭を下げたところ。謝罪会見を撮りに行って「謝罪の模様を撮ってきました」と渡すには、これが無いと始まらない。居酒屋へ行って「とりあえずビール」というメンタリティと同じだ。ゴルフの連続写真から1枚選ぶとしたらミートした瞬間が使われることになるように、ここでは「謝罪スウィング」中で最も頭を深く下げた瞬間の写真が使われることになるが、意地悪な週刊誌などは、これから謝罪に入ろうと棒立ちになっている写真をわざわざ使って「謝罪はこれだけ?」とキャプションを入れて不誠実さを煽る。

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「フラッシュの閃光から考える謝罪会見」の著者

武田 砂鉄

武田 砂鉄(たけだ・さてつ)

ライター/編集者

1982年生まれ。2014年9月、出版社勤務を経てフリーへ。ネット、雑誌で芸能人評や文化論、音楽、時事コラムを執筆中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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