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「とても小さなことが、勝利のためには重要だ」

WRCワールドチャンピオン、ジュリアン・イングラシア氏【後編】

2014年10月14日(火)

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 世界の自動車メーカーがセールス効果を狙ってしのぎを削る「世界ラリー選手権(WRC)」。サーキットのレースとは異なり、舗装路から荒れ地、泥濘、雪などの過酷な自然条件と戦うラリー競技で、スポットライトを浴びるのはドライバー。しかし、そのドライバーの運転やメンタルを支え、チームの要となるのは、実は助手席に座るコドライバーたちなのだ。

 栄光を縁の下で支える人たちの努力と覚悟は、きっとビジネスパーソンにも役に立つ。昨年、世界チャンピオンになり、今年も二連覇に最も近い位置にいるコドライバー、ジュリアン・イングラシア氏にオーストラリアでインタビューした。

(前回から読む

*   *   *

あなたは以前、「コドライバーとしてのモデルはいない」と言っていましたが、モデルなしでどのようにして学習したのですか?

ジュリアン・イングラシア(Julien Ingrassia)
1979年、フランス、エクス=アン=プロヴァンス生まれ。2002年、クリテリウム・デ・セヴェンヌでコドライバーとしてデビュー。2006年からセバスチャン・オジェとコンビを組み、2007年にフランス国内のプジョー206カップを制した。2008年にジュニアWRC(WRCの下位カテゴリー)に参戦し、タイトルを獲得。2009年、シトロエン・ジュニアチームからWRCに参戦。2011年、シトロエン・オフィシャルチームへ昇格。2012年、フォルクスワーゲン・モータースポーツへ移籍し、新型車ポロR WRCの開発を担当。2013年、オジェと共にポロR WRCを駆ってWRCコドライバーチャンピオンとなる。Facebookページはこちら。(写真は特記なきものはすべて岡本ゆかり氏撮影)

J:うん、モデルもいないしコドライバーの学校にも行っていない。僕はすべての人を尊敬しているけど、結局のところ、仕事や上司、パートナーとうまくやる方法というのは、1人1人が違うやり方を持っているんだ。

 コドライバーは、ミスはほとんど許されない。小さなミスが大きな代償となって、ラリーを簡単に失ってしまう。ラリーの1週間のうち、たったコンマ1秒気をそらしたり、タイムカードを渡すのを忘れたりなくしたり、夜にペースノートを清書するときに何か間違っていたりしたら・・・。

 僕はいつも真剣でいるよう努めている。1週間の間、外に出て楽しめる時間はない。部屋にこもって仕事をして、部屋で食事をして出かけることもない。いつも集中しようとしている。これが第一なんだ。集中していなければならないとわかっているから。頭脳を集中させると、以前には気付かなかった小さなことに気が付く場合もある。

自分のまじめさと、正確さと、直感を信じる

 また、僕はフランスの選手権に参加していたときに得た経験もすべて覚えている。経験によってミスを避けることができると知っている。だから、すべての経験を頭にとどめておかなければならない。もし、次に困難な状況に遭遇したとき、過去に経験したことを覚えていれば、たとえ全く同じ状況ではなくても、解決策を見付けることができる。

 僕は自分の仕事におけるまじめさ、正確さを信じている。それからインスピレーションも。時には、なぜだか理由はわからなくても、この道を行けばいいとか、こうすればいいとわかるときがある。自分の感覚を信じなければならない瞬間があるんだよ。

あなたは、優れたコドライバーとしての生まれつきの才能があったのだと思いますか? それとも、努力の結果ですか?

J:わからないよ。確かに、誰でもできるわけじゃないよね。怖いと思ったり、気分が悪くなったり。ドライバーの運転を信頼できなかったり。コースオフしたらものすごく怖いし。でも僕は、右側のシートにいることにいつも満足している。初めてラリーカーに乗りたいと思ったときも、それはコドライバーのシートだった。ドライバーとしてラリーに出たこともあるが、それは友達と一緒に楽しむことだけが目的だった。

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「「とても小さなことが、勝利のためには重要だ」」の著者

岡本 ゆかり

岡本 ゆかり(おかもと・ゆかり)

ライター

筑波大学卒業後、日経BP社に入社。「日経クリック」「日経PC21」の編集部を経てフリーに。趣味はF1とWRC(世界ラリー選手権)の観戦。年に数回、現地に観戦に赴く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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