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世界同時株安のカギを握るウクライナ危機

FRBでなくプーチン大統領の「出口戦略」に注目

2014年10月22日(水)

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 最近ウクライナ危機に関する報道を目にする機会がめっきり減りました。9月5日にウクライナ政府と親ロ派武装勢力の間で停戦合意が成立。完全ではないものの、武力衝突がかなり下火になったためと思われます。市場関係者の間でもウクライナへの関心は薄らいでいます。

 しかし実際にはウクライナ危機が市場にもたらす影響は拡大しています。9月に入ってからの世界同時株安も、元を正せばウクライナ危機が原因です。

 今年3月、4月と2度にわたってウクライナを取り上げました。今回改めてウクライナ危機が市場に与えている影響や今後の見通しについて考えてみます。

なぜウクライナ危機が株安の原因なのか?

 「足元の世界的な株安はウクライナ危機が原因」と言ってもピンとこない人が多いと思います。そこで、まずなぜそうなのか考えてみます。

 今回の株安の特徴は急落であるにもかかわらず、明確な理由が見当たらないことです。その中で理由として挙げられることが多いのは、まず世界経済が悪化する懸念、次がエボラ出血熱や「イスラム国」などの地政学リスクです。両者を比較すると、下落の基本的な原因は前者であり、後者はそれを増幅する役割を果たしていると言えるので、主因は世界経済が悪化する懸念です。

 ただし現時点で既に世界経済が悪化しているわけではなく、あくまで懸念に過ぎません。欧州経済は確かに悪化していますが、米経済はむしろ好調。日本も4~6月は落ち込みましたが、これは一時的で今後回復するとの見方が多数です。この様に見ると株価の下落は悪いシナリオを先走りして織り込み過ぎのような気がします。

 特に米景気は強く、国内要因で減速することは当面なさそうです。したがって焦点は、欧州経済の弱さが米国などに波及するのか、それとも、その前に欧州経済が回復に向かうのかということになります。ここで出てくるのがウクライナ危機です。そもそも欧州経済が悪化した原因はウクライナ危機なので、今後欧州経済、ひいては世界の株式市場がどうなるかのカギもウクライナ危機が握っていることになります。

ウクライナ危機が欧州経済を悪化させたメカニズム

 ここからはウクライナ危機がどのような経路で欧州経済に悪影響を与えたかについて見ていきます。主な経路には、a.ロシア向け輸出減、b.企業マインドの悪化を通じた設備投資減、の2つがあります。

 まず輸出について。ユーロ圏の1~8月のロシア向け輸出は前年比14%減少しました。ユーロ圏の輸出に占めるロシア向けの比率は5%なので、輸出全体を0.7%押し下げたことになります。この大幅減は経済制裁やロシア経済の悪化が原因です。ロシア経済の悪化もそもそも制裁が原因なので、輸出の減少についてはほぼ全てがウクライナ危機の影響と言えます。

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「世界同時株安のカギを握るウクライナ危機」の著者

門司 総一郎

門司 総一郎(もんじ・そういちろう)

大和住銀投信投資顧問/経済調査部部長

アジア株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト、投資戦略部長などを経て、2014年より経済調査部部長。 同社ホームページに「市場のここに注目」を掲載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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