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「グリーは普通の会社にはならない」

グリー秋山仁氏に聞く「これからの働き方」

2014年10月27日(月)

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 企業が抱える経営課題を解決する時、働く個人の問題も同時に解消するように取り組まないといけない--。著書『アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方』では、働く個人の視点から、大企業の組織改革の道筋を記述した。今後5年間で起こりうる「新しい働き方」を踏まえながら、企業が取り組むべき「経営課題」について考えた。

 この本では書いてない視点がある。それはいま実際に経営している人たちの考え方・見方である。いくつもの違った視点が同じテーマを語るのは、活字メディアは苦手である。特に3つも4つも立場が違う議論が出てくると収拾がつかなくなる恐れがある。そこで、あの本では、いくつかの視点に絞った。

 この欠けている部分を補足するためこのコラムでは、不定期ながら、企業のマネジメントに携わる方々にインタビューを実施し、経営者からみた「アグリゲーター的な人財」をたずねている。

 アグリゲーターとは各分野のプロフェショナルたちが次に目指すべき立場。新規事業の立ち上げ、M&Aを通じた成長の実現、新しいビジネスモデルの構築など、社内に留まらず、社外からも自らヒト・知識・おカネを調達し、遂行までできる人物である。

 アウトソーサーが一方的に外部に委託する行為であるとすれば、自らがプレイヤーとなり自由に調達できるだけの能力、ネットワーク、推進力をもち備えているのがアグリゲーターである。もはや、一企業内ですべてを調達できる時代ではない。社内論理に縛られない、幅広いネットワークを駆使していく働き方が求められていく。こうした働き方に対して、現時点での経営者たちはどう見ているのか?「すでに会社に何人もいるのか」「その場合どう育てているのか」について聞いてみようと思う。そして最後には、ご自身のキャリアについてどう考えているかも聞いた。

次なる成長エンジンを示さないと納得して貰えない

グリーは設立してちょうど10年になります。ネット上での数々のサービスを展開し、急成長を続けてきましたが、その後、まさに“踊り場”を迎えました。

秋山:今の日本で毎年毎年10%、20%もの成長を達成する業界がないなかで、私たちは誰もが戸惑うぐらいの急成長をしてきました。そしてその後成長のひずみが起きました。世間の皆様にもご心配をおかけし、非常に残念なことに、2013年には希望退職を募らざるを得なくなりました。「踊り場」と言われれば「踊り場」。皆様に納得していただくには、やはりグリーの次なる成長エンジン、成長事業の柱、方向性をしっかりさし示していかなければならないと思っています。

それは見えてきましたか?

秋山仁 取締役 執行役員常務
1995年、東京大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。2000年12月、INSEAD経営学修士(MBA)を取得。2001年3月、メリルリンチ証券会社(現:メリルリンチ日本証券株式会社)に入社、投資銀行部門所属。2011年11月、グリー株式会社に入社、コーポレート本部投資チーム所属。2012年8月、コーポレート本部長に就任し、2013年9月、グリー株式会社 取締役に就任。

秋山:グリーは決して、一本調子で成長してきたわけじゃないんです。「PC向けSNS」を提供していた時はミクシィさんの方が伸びていて、グリーは厳しい状況にあった。そういう競争環境の中で、次はモバイルが来ると確信し、「モバイル向けSNS」にシフトしました。必ずしも順風満帆にきたわけではなく、常に世の中に何を提供できるのかを自問自答しながら逆境を乗り越えてきたんです。「モバイルシフトした」からといって、みんながすぐに使ってくれるという簡単なものではなく、何度も何度も試行錯誤を繰り返しながら、ここまで辿り着いたんです。

 試行錯誤をした上で、何を市場に出すかどうかは、基本的には、現場であるエンジニア、プロデューサーが中心になって決めています。もちろんデータ分析も行いますが、最終的には、「お客様が喜ぶのかどうか」という視点から決断しています。

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「「グリーは普通の会社にはならない」」の著者

柴沼 俊一

柴沼 俊一(しばぬま・しゅんいち)

日本銀行、マッキンゼー&カンパニー、ファンド投資先経営を経て、2009年1月からシグマクシスに入社。パートナー(役員)として、戦略コンサル、M&Aアドバイザリー、事業開発など、新サービスを開発・提供

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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