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「安いから飛びません」は通用しない

品質の差が分けた国内LCCの成否

2014年10月28日(火)

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 10月10日、日本の航空業界に大きな衝撃が走った。

 国内LCC(格安航空会社)の1社であるジェットスター・ジャパンの2014年6月期の単独決算が発表されたのだ。その内容は、売上高290億円に対して、営業損益は107億円の赤字、最終損益は111億円の赤字というものだった。同社は昨年秋にも、日本航空(JAL)と豪カンタスグループを引受先とする110億円の第三者割当増資を実施したばかり。わずか1年足らずで増資分を使いきったことになる。

 ジェットスター・ジャパンほどではないにしても、成田国際空港を拠点とするバニラ・エアも2014年3月期の業績は振るわない。売上高65億円に対して、営業損益は56億円の赤字、最終損益は60億円の赤字だ。一方、関西国際空港を拠点とするピーチ・アビエーションの2014年3月期の業績は、売上高305億円に対して、営業利益20億円、最終純利益10億円。

 成田を拠点とするジェットスター・ジャパンとバニラ・エアが苦戦する一方で、関空のピーチ・アビエーションが絶好調なのはなぜか。本誌10月20日号では「苦境に立つ成田拠点のLCC」として、その1つの要因が、成田の使い勝手の悪さにあると指摘した。

 同記事の執筆のために、改めて3社の業績や運航実績などを見直していると、ある数字が飛び込んできた。それが「欠航率」の違いである。国土交通省が発表した国内航空各社の欠航率(運航予定便数に対する欠航便の割合)を見ると、その違いは明らかだ。

 例えば、2013年度の欠航率を比べてみると、ピーチ・アビエーションが0.55%なのに対して、ジェットスター・ジャパンは1.49%、バニラ・エアは2.27%。2014年4~6月の実績を見ても、ピーチ・アビエーションが0.16%なのに対して、ジェットスター・ジャパンは0.35%、バニラ・エアは0.56%。LCC3社を比べると、ピーチ・アビエーションの欠航率は低い。

 かといって、ジェットスター・ジャパンやバニラ・エアの欠航率が国内航空会社の中で飛び抜けて高いかというと、そうではない。2013年度の大手2社の欠航率は、全日本空輸(ANA)が1.21%、JALが1.26%。中堅のスカイマークやエアドゥ、スターフライヤーも欠航率は1%台で、スカイネットアジア航空だけ0.85%を記録している。つまり、ピーチ・アビエーションの欠航率0.55%という数字が、際立って低いことになる。

 この違いが、果たして業績に影響を及ぼしているのだろうか。

 この疑問に対して、バニラ・エアの石井知祥社長は、「運航品質の高さこそ、ピーチ・アビエーションが成功した理由」と分析する。同時に「LCCだからこそ、高い運航品質を実現しなくてはならない」と続けた。

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「「安いから飛びません」は通用しない」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネス記者

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・鉄道業界や小売業界などを担当する一方、書籍編集なども手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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