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世代を超え持続するための家訓や社是

ファミリービジネス経営は何が違うのか

2014年10月30日(木)

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 本連載第1回では、ファミリービジネスを巡って具体的にどのような人々がどのような関わりを持っているか、またその中でどのような課題を抱えているかということについて記しました。今回はより直接的にファミリービジネスそのものについて、他の事業体と何が異なるのかというより難しいテーマについて考えてみたいと思います。

ファミリービジネスの定義を考える

 前回はファミリービジネスの定義について直接触れませんでした。一般的に海外の学会等では、「家族が中心となり経営権・株式の所有を通じて実効支配がなされている企業」とされており、研究目的に応じて経営権の強さを表す指標や株式持ち分比率については適宜定められているようです。経営権と株式所有の両方を通じて支配する場合もあれば、そのどちらか一方で支配する場合もありますが、一番重要な点は家族による「実効支配」がなされているということです。

 私自身は、他の事業体とファミリービジネスを区別する最も大きな特徴は、「共同体としてのファミリーが、世代を超えて同じ理念・価値観を共有しながら、事業をはじめとするファミリーが所有する資産の長期的運営・管理を行う」と捉えています。ここでは「共同体としてのファミリー」という主語、「世代を超えて同じ理念と価値観を共有」という修飾語、「資産の長期的運営・管理を行う」という目的語と述語の部分、それぞれに意味があり、これを突き詰めていくとファミリービジネスの特徴が見えてくると思われます。

共同体としてのファミリーがなすべきこと

 まず、共同体としてのファミリーという意味について考えてみましょう。

 ところで、一般的に事業に参加する主体の目的は何でしょうか。通常の企業であれば、株主として、あるいは社員として個々人の欲求(マズローを持ち出すまでもなく様々なレベルの欲求があるわけですが)を追求することになります。しかしファミリービジネスの場合には、個々人の欲求の追求のほかに、ファミリーとしての欲求の追求というもう1つの大きな目標があり、その間に常に絶妙なバランスを保たなければなりません。

 一見、家族全体の幸せが大きくなれば、個々人の分け前も大きくなると考えがちですが、実態はそんなに簡単ではありません。例えば、家族全体の幸せを最大にするためには、家族に限定せずより有能な経営者に経営権を託し事業の発展を追及した方がよいわけですが、それは家族のメンバー1人ひとりが経営に関わる機会を少なくしてしまうかもしれません。

 報酬についても、逆に温情主義で家族だけを優遇すれば、非家族の有能な人材のモチベーションを下げ、結果として家族としての幸せの源泉となる事業運営に悪影響を与えてしまいます。また、公私混同的行動に対しては、社員からだけでなく社会から厳しい目が向けられるでしょう。

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「世代を超え持続するための家訓や社是」の著者

大澤 真

大澤 真(おおさわ・まこと)

フィーモ代表取締役

1981年日本銀行入行。国際通貨基金出向、ロンドン事務所次長、金融市場局金融市場課長、那覇支店長などを経て2006年PwC入社。2012年フィーモ設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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