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「動く地球の測量」としての地震予測

三次元的な変動解析による独自の手法

2014年11月5日(水)

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 前回までは、東日本大震災の苦い教訓をきっかけに、専門外の測量研究の立場から地震予測の世界にのめり込み、「株式会社JESEA」を設立したことを述べてきた。(「地震予測ビジネスの立ち上げとメディア報道」、「地震の「後追い」から「予測」へ」を参照)

 今回は、いよいよ本題の、電子基準点を使った地震予測の具体的な話に入りたい。読者としても、地震の前に現れる前兆とはどのようなもので、どのようにして地震予測をしているかについてが、一番知りたいところだろう。

 いかに地球は柔らかい物体であって、遠くの電子基準点でも異常な反応をしているのか。そのことを、日本のみならず地球規模での地震予測のケーススタディを通じて紹介していきたい。

 お役所に「占い」と揶揄されたわれわれの地震予測が、最先端の測量研究によってどのように打ち立てられているのか。そのことを、読者に知ってもらえれば幸いだ。

地震の「前後」に動く大地

  JESEA が利用している国土地理院の電子基準点データは、日単位の最終解の「F3データ」だ。

 地震予測には地球中心座標系のX、Y、Z、および楕円体高Hを使用する。基準点によって多少の違いはあるが、平常時にはおよそ1cm以内の変動がある。プラスマイナス5mmは、雑音や誤差のレベルと言ってよい。

 それでは、巨大地震の時にはどのくらい動くのだろうか。

 東日本大震災の例で述べよう。最大だったのは宮城県の牡鹿で、その電子基準点データによれば東南東方向(水平方向)に5.3m動き、上下方向に1.1m沈下する値を示した。海上保安庁の海底基準点のデータでは、震源に近い地点(宮城沖約130km)で東南東方向に24m動き、上下方向に3m隆起をした。

 地震の時に大地が動くことを発見したのは、じつは日本人だ。1923年に起きた関東大震災の前、陸軍の陸地測量部が行っていた静岡県の御前崎付近での測量成果が、地震の後でまったく使えなくなるほど変動していた。欧米の専門家は、にわかには信じられなかったという。

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「「動く地球の測量」としての地震予測」の著者

村井 俊治

村井 俊治(むらい・しゅんじ)

東京大学名誉教授

公益社団法人日本測量協会会長、地震科学探査機構顧問。1963年東京大学工学部土木工学科卒業、1983年東京大学生産技術研究所教授、2000年東京大学定年後、東京大学名誉教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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