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こうして「海賊」は偉大な経営者になった

出光興産・天坊相談役と行くルーツを辿る旅

2014年10月31日(金)

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創業者の出光佐三氏。出光社内では「店主」と呼ぶ。事業を興した出光商会の店主という意味で、会長を退任した後は正式に「店主」の役職を設けて就任した。

 「うちの経営を記事にするなら、門司と宗像に行くといいよ」

 出光興産の天坊昭彦相談役にそう言われたのは、「日経ビジネス」の連載コラム「経営教室」の取材を始めた頃だった。出光の経営について天坊相談役に全4回にわたり語っていただくという企画だ。

 出光と言えば、今も昔も経済界では「変わった会社」。正直なところ、取材を始めた頃は私自身、頭に「?」が浮かび、少々困惑した。天坊相談役が語る経営論が、これまでに取材してきた企業のケースとあまりにかけ離れていたからだ。

 出光は創業から100年以上が経った今でも、創業者である出光佐三氏が作り上げた経営理念を実直に実践しようとしている会社だ(佐三氏は、出光社内では「店主」と呼ばれているので、以下店主とする)。

 店主が生きたのは、明治から戦中、戦後の混乱期、そして高度経済成長期までだ。その後、バブル崩壊による経営危機などを経てなお、出光の経営スタイルには変わりがない。それどころか、グローバルにビジネスを拡大する中、北米やアジアなど世界各国の拠点で働く従業員に対しても、出光流の経営を広げているのだ。

 百田尚樹氏のベストセラー小説『海賊とよばれた男』のモデルにもなった店主の生き様は、多くの人々に今なお深い感動を与える。カリスマ性を持った創業者が作った企業は多く存在する。だが、「ホンダらしさ」や「ソニーらしさ」がかつての輝きを失っているように、創業者が作り上げた理念やカルチャーは時間と共に薄れていくものだ。

 ところが出光は、いまなお店主の経営理念が事業の根底に息づいている。経営陣はもちろん、現場で働く社員までが同じ言葉を口にする。

 取材すればするほど、なぜこうした企業カルチャーが根付いているのか、不思議に思うようになった。同じような質問を何度も天坊相談役に投げかける私に対して、天坊相談役は冒頭の言葉をかけてくれたのだ。

 天坊相談役が言う門司とは、店主が出光興産の前身である出光商会を創業した福岡県北九州市門司のこと。一方の宗像とは、店主が生まれ育った福岡県宗像市赤間の近くにある「宗像大社」を指す。

 「門司と宗像に取材に行ったとして、どのように経営論に盛り込みましょうか?」と無粋な質問をした私に対して、天坊相談役はにっこり笑って一言。「感じてから考えたら」。

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「こうして「海賊」は偉大な経営者になった」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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