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ゼンショーHD、「業界ナンバー1」になりきれなかった代償

営業赤字転落で迫られる経営転換

2014年11月12日(水)

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 ゼンショーホールディングスは11月10日、2015年3月期の業績予想を下方修正した。今期の連結営業損益は17億円の赤字。上場来初の営業赤字となる上に、8月上旬に業績を見直してからわずか3カ月で再度修正に追い込まれた。ある市場関係者は、発表された業績予想を見てつぶやいた。「かつてのすかいらーくを見ているようだ…」。

再浮上する「資金繰り悪化」という重い課題

 ファーストフードのチェーンはどこも苦戦しているが、ゼンショーの落ち込み方は同業他社と比べても大きい。今期、赤字転落にまで追い込まれた主因は、傘下の牛丼チェーン「すき家」で10月から始めた施策。店員を複数確保できない店舗について、深夜営業を取りやめた。その店舗数は、10月末時点で1172店舗。8月の予想(1300店弱)と比べると少ないが、22時から9時まで営業できない店舗数が予想よりも増えたため、収益を圧迫したという。

東京証券取引所で業績の下方修正について会見を開いたゼンショーの金子武美・グループ財務本部長

 「今回の予想は、通常営業できる店舗数が12月以降増えないという想定に基づいている。3月時点で全店通常営業できるよう目指す」「全店が開店できれば、毎月5億円ずつ営業増益になる」「6月頃から採用は上向いてきている」。金子武美・グループ財務本部長は11日に東京証券取引所で開いた会見中、時にはパネルも持ち出して、今期の業績予想が保守的であると強調した。

 収益改善の可能性を繰り返し示唆したのには、理由があるだろう。これ以上赤字が拡大すれば、「資金繰り」という重い課題が再びゼンショーにのしかかるからだ。

 2014年6月末時点で、1年以内に返済期限が到来する有利子負債は約540億円。一方で現預金は434億円しかない。ゼンショーは3月に約270億円の増資をしたばかりで、株式市場からの資金調達は難しい。今期、初の無配を決めたことからも深刻さがうかがえる。

 金子氏は「金融機関とは良好な関係を築いているので、資金繰りに問題はない」と強調するが、「このままではフリーキャッシュフローの赤字、財務の悪化が続く。すき家の業績悪化の止血、回復への明確な見通しがつきにくい中、金融機関との折衝の重要性がますます高まるのではないか」(野村証券の繁村京一郎エグゼクティブ・ディレクター)と既に厳しい見方も出ている。

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「ゼンショーHD、「業界ナンバー1」になりきれなかった代償」の著者

中 尚子

中 尚子(なか・しょうこ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞入社後、証券部で食品やガラス、タイヤ、日用品などを担当。財務や法務、株式市場について取材してきた。2013年4月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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