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安倍首相の衆院解散は中国にどう映ったか?

2014年11月27日(木)

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 「安倍晋三首相が衆議院を解散しました」

 「予想していた範囲内です」

 「直前に習近平国家主席は北京で安倍首相に会われています。習主席は解散による影響を念頭に置いた上で会談したのでしょうか?」

 「当然です。日本の経済指標が悪化しています。それを受けて、安倍首相が消費税増税を先送りするために解散という手段を使うであろうことは事前に想定できることです」

 「習主席は“それでも”安倍首相に会ったのですか? それとも、“だからこそ”会ったのですか?」

 「“だからこそ”ですね。日本の野党は今、与党に対してチェック機能を行使できるほどの力を持っていません。ですから、安倍政権が短命で終わることは無いでしょう。今回勝てば、最長2018年までですか。比較的長い付き合いになります。この期間中に、日中関係を発展させないわけにはいかない。よって、習主席は安倍首相と会うことを決心されたのでしょう。」

 安倍首相が衆議院解散を宣言した翌日、筆者は中国共産党中央で“対日工作”を担当する中堅幹部に“解散”に関する感想を聞いた。その時のやりとりが上記である。

 安倍・習会談が北京で行われた直後だっただけに、“解散”は中国国内でも大きく報じられた。世論の関心も高いようであった。本稿では、日本の政局・政情を中国がどう認識・解釈したのかをレビューしてみたい。筆者の知る限り、中国は対日外交政策を練る過程で極めて慎重かつ綿密に日本の政情を調査している。日本の対中外交は政情変化の影響(良い影響か悪い影響かは別にして)を強く受ける傾向があると認識しているからだ。

政情不安が続く日本

 鳩山由紀夫首相(当時)のケースなどはその典型であろう。2010年5月31日、鳩山氏は温家宝首相(同)と会談。温氏が日本を発った翌日に、首相辞任を表明した。当時も、共産党内や中国世論では「なぜ辞めていく人間と会ったりしたのだ?」という批判の声が上がった。一方で「指導者が誰であろうが、対話を継続することは重要だ」という意見もあった。

 ここ数年、特に小泉純一郎氏が首相を退任してからというもの、「政局・政情が不安定な日本といかにして安定的・発展的な外交関係を構築するか」は中国政府にとって重大な政治問題であり、かつ外交課題であり続けた。

 筆者は、私達日本人は中国当局が日本の揺れる内政をどう認識しているのかを的確に理解すべきであると考える。中国側の認識が客観的なものなのか、主観的で独りよがりなものなのかは別にして、向き合っている相手の認識を知らなければならない。なぜなら、相手国の政策や対策は、その認識から生まれるからである。そこを知らずして、外交などできない。外交を支える強かな世論など作れない。特に相手が冷徹なまでに自らの戦略を政策に落とし込もうとする中国である場合はなおさらであろう。

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「安倍首相の衆院解散は中国にどう映ったか?」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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