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衆院選後にアベノミクスがたどる道

2014年12月1日(月)

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 安倍晋三政権が消費税率引き上げ見送りの是非を国民に問うために、衆議院の解散・総選挙に打って出た。既に観測を織り込んで、株高・円安という反応が出ていたことからすれば、市場では消費税率引き上げ見送りについて今のところ前向きな評価をしているといえよう。長期的に見ても、これをきっかけに今後の政権基盤が強化され、政策遂行が加速すれば、円安、株高、金利上昇要因となると見られている。

 ただ、当初プラスに転じるとみられていた7~9月期の経済成長率がマイナスになったことによって、そもそもアベノミクスの是非が問われることになったことには注意が必要だろう。

2012年9月末からの家計金融資産増加額
(出所)日銀

 確かに日本経済はアベノミクスというプロビジネスな政策に転換したことによって、経済のパイの拡大という側面ではデフレに陥った以降の日本経済において、最高のパフォーマンスを示していることに疑いはない。この2年間で株価は2倍、雇用者数も100万人以上増加、20年ぶりの賃金上昇率などによって、家計の金融資産は130兆円以上増加している。

 しかし、一方で経済の好循環が道半ばでの3%にも及ぶ消費税率の引き上げなどもあり、実質賃金は15カ月連続マイナスとなっている。また、購買力平価を上回る円安は、上場企業の業績や国の税収には大きくプラスに働いているものの、中小企業や家計には負担増を強いている側面もある。従って、選挙の結果次第ではせっかくプロビジネスに転じた日本の経済政策に修正が迫られる可能性があることには注意が必要だろう。

消費税率先送りの効果

 しかし、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動をきっかけに陥った景気後退局面は、少なくとも2014年中に回復局面に転じることが期待される。

 8月まで調整が続いた鉱工業生産も、予測指数に基づけば9月から反転の兆しが見えている。また、4~6月期まで低下傾向にあった輸出数量も7~9月期に上昇に転じている。内訳をみると、輸出の半分以上を占めるアジア向け輸出が反転の兆しを見せており、アジアから米国向けの輸出が増加していることからすれば、米国経済の持ち直しがアジアを経由してようやく日本の輸出に波及しつつあるといえる。

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「衆院選後にアベノミクスがたどる道」の著者

永濱 利廣

永濱 利廣(ながはま・としひろ)

第一生命経済研究所主席エコノミスト

日本経済研究センター、東京大学大学院経済研究科修士課程等を経て、2008年4月から第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト。経済統計、マクロ経済の実証分析を専門とし、内外経済の長期予測を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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